暑くなってくると、無性にカレーライスが食べたくなりませんか?
そのとき一緒に飲みたいのは、パンチのある苦みがきいたビール。
ビールを普段あまり飲まない、飲むけれど苦いのは苦手、という人もいるかもしれませんね。
逆にビールはもうだいぶ飲んできて、サラッと飲めるものよりも個性のあるのが好きなんだ、という人もいるでしょう。
ここで、どちらのタイプの人たちにもオススメしたいビールがあります。
インディアンペールエール(略してIPA、アイ・ピー・エー)というビールのスタイルがありますが、その中でホップをさらに使い、苦味や香りを強めたインペリアルIPA、略してIIPAまたはXIPAと呼ばれる種類のビールがあります。
その中のひとつ、国産地ビールメーカーのサンクトガーレンが造る「YOKOHAMA XPA」(ヨコハマ XPA)というビールです。
今回は、この「YOKOHAMA XPA」を口コミレビューします。
IPAとは?
ここでもう一度、IPA(インディアンペールエール)とはなにか?を説明しておきますね。
このIPA、普段はほとんど見かけないビールかもしれません。
たまに百貨店や高級スーパー、あるいは身近なところでローソンなどのコンビニで見かけるぐらいかも。
IPAで知られているのは、やはり日本のヤッホーブルーイングの造る「インドの青鬼」でしょうか。
まず、ビールの醸造方法は三種類あります。
ひとつが上面発酵
もうひとつが下面発酵
最後に自然発酵
です。
この中で発酵する温度が常温(15℃~24℃で発酵)で短時間に発酵してできるのが上面発酵のビールで、エールと呼ばれる種類。
エールは主に大麦麦芽を使いますが、硬度の高い水と淡い色の大麦麦芽を醸造に使ったのが、ペールエールです。
アルコール度数は3%~10%を超えるものまで様々にあり、ホップが多くて苦みが強く、酸味もあり、ピルスナーよりも濃い色あいが特徴です。
さて、ペールエールはイギリスが発祥の地。
パブなどでは定番のビールになっています。
歴史もある造り方なので、たくさんの種類があります。
1原点のイングリッシュ・ペールエール
今からなんと400年以上も前に考案されたスタイルで、フルーティな香りが良く出ていて、苦目のものが多いです。
有名なのは、バスの「ペールエール」
2日本でも人気のアメリカン・ペールエール
発祥はアメリカの西海岸。
イングリッシュ・ペールエールにはない独特の個性があり、北米産のホップを苦味付けの段階から使用するので、繊細な苦味と香りを持っています。
はじけるような口当たりが魅力的なビール。
有名なのは、ヤッホーブルーイング「よなよなエール」
3ビール好きならインディアンペールエール
そして大トリ。
ホップの香りと風味が強く、強烈な苦味をもったペールエールのタイプです。
アルコール度数も高めです。
ビールが苦手な人は苦すぎて飲めないよ、というかもしれません。
しかし、それが一番の魅力のビール 、インパクトのある味わいのとりこになると、抜け出せなくなるビールのうまさを再発見できるのがこのタイプです。
「YOKOHAMA XPA」がオススメの理由
さて「YOKOHAMA XPA」というビール 、通常のIPAよりもさらに多くのホップを使い強烈な味わいに仕上げたIIPA(インペリアルIPA)というタイプのビールです。
IIPA、あるいはダブルIPA(DIPA,WIPA)といった表記で書かれる事も。
ちなみに、インペリアル( imperial)は皇帝の意味で、強いビールという意味を込めてつけられたとか。
なんだかすごくマニアックな話でしたが、それだけビールの歴史や種類は多いということなのです。
日本で作られてるのは、なんとその99%がピルスナーと呼ばれるタイプ。
ピルスナーの特徴は、薄い黄金色
スッキリ辛口で、ごくごく飲めるビール
アルコール度数は3〜5%程度
3~7℃くらいが適温
これはこれでありですが、それだけで終わるのは正直もったいない!
下のチャートを見ると、信じられないくらいにビールの種類があるのが分かります。
そこで、この「YOKOHAMA XPA」をオススメするというわけです。
インディアン・ペールエール、苦くてアルコール度数が高いのが最大の特徴ですが、「YOKOHAMA XPA」はとにかく味わいのバランスが絶妙。
アルコール度数は6%とインディアン・ペールエールとしてはそれほど高くなく、コク、香り、苦味のバランスが最高なので、最後まで口に広がる苦味が心地良いのです。
「YOKOHAMA XPA」に合わせるならカレーライスがオススメ
この「YOKOHAMA XPA」に合う料理は?と考えてみました。
合わせるのはみんな大好き、夏の定番メニュー「カレーライス」が合うのではないでしょうか。
カレールーに含まれるいろいろなスパイスが苦味の強いこのビールと好相性。
スパイシーなカレーと苦味があいまって、食が進む、進む。
お酒を飲むならやっぱり食事がおいしくならないとね、と考えている私にはまさにこれ!の組み合わせでした。
「YOKOHAMA XPA」のオススメの飲み方は?
飲み頃の温度は、12〜14℃。
冷蔵庫から出して15分後程度で飲んでみてください。
常温より少しだけ冷たい程度の温度だと、苦味や旨み、味わい深さを感じることができますが、冷やしすぎると苦味だけが強調されておいしくありません。
あとはできれば、IPA専用のグラスを使うとモアベターです。
ドイツの名門グラスブランド【シュピゲラウ】のIPA用のグラスがオススメ。
グラスの真ん中がふくらんでいて、飲み口が少しすぼまっています。
飲むたびに鼻がグラスの中に入るので、ホップの香りがそのたびに楽しめますよ。
まとめ
「YOKOHAMA XPA」の詳しいデータなど:
【アルコール度数】 6 %
【賞受賞】インターナショナル・ビアコンペティション2009銀賞, インターナショナル・ビアコンペティション2010 アメリカン・インディア・ペールエー部門銅賞(ボトル/缶部門)
【ブランド】 サンクトガーレン
【容器の種類】瓶
【原産国名】 日本
【原材料・成分】麦芽・麦・ホップ・酵母
【保存方法】要冷蔵
【産地(都道府県)】神奈川県
【味わい】豊かなコクと鮮烈な苦み
【内容量】 330ml
【賞味期限】 90日(要冷蔵)
【スタイル】 アメリカンインディアペールエール
【使用麦芽】 ペールエールモルト、カラピルス、クリスタル40°L
【使用ホップ】カスケード、パール
【IBU】48
【初期比重】1.058
【SRM 】12.0
はじめずポイント:
インディアン・ペールエールはとにかく苦い、とばかり思っていましたが、これはその苦味を感じさせないのがすごい、と思います。
サンクトガーレンという元祖地ビール屋、ホームページからも取り組む姿勢がビシビシ伝わってきて、大好きなビール醸造所です。
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サンクトガーレン