「夜が怖い」「眠れない」「不安が消えない」
そんな思いから睡眠導入剤の一つである「ベンザリン(成分名:ニトラゼパム)」を使用している方も多いのではないでしょうか。
ベンザリンはベンゾジアゼピン系の薬剤で、強力な鎮静・抗不安作用、催眠作用を持ち、短期間で不眠を改善する即効性が評価されています。しかし同時に、「依存性」「離脱症状」「日中の倦怠感・ふらつき」などの副作用の問題も抱えています。
当院・杉本接骨鍼灸院では、こうしたベンザリンを使用中または減薬中の方に対して、鍼灸と東洋医学の立場から心身のバランスを整えるサポートを行っています。本記事では、その具体的なアプローチについて詳しくお伝えいたします。
■ ベンザリンが処方される背景にあるもの
まず、ベンザリンを使用している方には、以下のような背景が見受けられます:
- 長年にわたる不眠症(入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒)
- 慢性的な不安感やパニック症状
- 自律神経失調症による身体の不調(動悸・めまい・胃の不快感)
- 更年期障害やホルモンバランスの乱れ
これらは単なる「脳の病気」や「精神の弱さ」ではなく、身体全体のバランスの乱れが引き起こす複合的な不調です。
■ 鍼灸がアプローチできる4つの柱
1. 自律神経の調整
鍼灸は交感神経と副交感神経のバランスを整える効果があります。特に不眠や不安を抱える方は、交感神経が過剰に優位な状態にあることが多く、深い睡眠がとれません。
耳ツボや後頭部、手足のツボに刺激を与えることで、副交感神経を優位に導き、自然な眠りへと誘導します。
2. 血流改善と緊張緩和
ベンザリンを使用する方は、身体が慢性的にこわばっていたり、肩こり・首こり・頭痛などの緊張症状を併発していることが少なくありません。
鍼灸では、凝り固まった筋肉の血流を促進し、肉体の緊張を和らげることで、心の安定感を高める効果が期待できます。
3. 不安感の軽減と情緒安定
東洋医学では「心(しん)」という臓腑が情緒をつかさどるとされ、心が乱れると不眠・不安・焦燥感につながると考えられます。
心を養う経絡(心包経、肝経など)へのアプローチにより、情緒の安定や不安感の軽減をサポートします。
4. 自然治癒力の向上による離脱症状の緩和
減薬・断薬を考える際、問題になるのが離脱症状(頭痛・不眠・動悸・不安感)です。
鍼灸では、身体本来の恒常性(ホメオスタシス)を引き出すサポートをすることで、薬に頼らなくても自然に眠れる身体づくりを目指すことができます。
■ 東洋医学から見た「不眠」と「不安」
東洋医学では、不眠や不安は単に「脳の問題」ではなく、五臓六腑(肝・心・脾・肺・腎)の失調としてとらえます。
特に以下のようなタイプに分けて診断・施術を行います:
- 肝気鬱結タイプ(イライラ・怒りっぽい・胸のつかえ)
- 心脾両虚タイプ(疲労感・食欲低下・夢が多い)
- 陰虚火旺タイプ(のぼせ・寝汗・喉の渇き)
こうしたタイプ別の分析に基づき、それぞれに適したツボや漢方的養生法をご提案することが可能です。
■ 西洋医学との併用:安全性と連携の重要性
当院では、薬を完全に否定する立場ではありません。「必要な薬は服用しながら、身体のバランスを整える」ことが鍼灸の本質だと考えています。
ベンザリンの服用については、主治医の指導のもと、焦らず段階的に心と身体を整え、減薬に向けた体質改善をしていくのが理想的です。
当院では、医師との連携を前提に、患者さまの体調・症状・ライフスタイルを丁寧にヒアリングし、最適なペースでサポートいたします。
■ こんな方におすすめです
- ベンザリンを長年服用していて、将来的にはやめたいと考えている
- 眠れてはいるが、朝の倦怠感や集中力の低下が気になる
- 薬の量を減らしたいが、離脱症状が怖い
- 身体の不調(肩こり、胃腸の不快感、自律神経の乱れ)も気になる
- 医師と相談の上で、自然療法との併用を希望している
■ 杉本接骨鍼灸院のご案内
当院では、睡眠や精神的なお悩みをお持ちの方に対して、無理なく日常生活の質を高めるための東洋医学的アプローチを提供しています。
まずはお気軽にご相談ください。
杉本接骨鍼灸院
大阪府八尾市恩智中町1-35-1-103
☎ 072-943-6521
🌐 https://yao-diet.com/
■ 最後に:心と体に「やさしい選択肢」を
現代はストレス社会です。心身の不調を薬だけに頼るのではなく、自分の自然な回復力を高める方法を知っておくことは、とても大切です。
「もう薬を手放せないかもしれない」と思っているあなたにこそ、鍼灸と東洋医学のやさしさを体感していただきたい――。
それが、私たち杉本接骨鍼灸院の願いです。
どうぞお気軽に、あなたのお悩みをお聞かせください。