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減薬・断薬 書籍

日本初「薬やめる科」の医師が教える 薬の9割はやめられる 松田 史彦 (著)

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現代社会において、薬は日常生活に欠かせないものとなっています。

ちょっとした体調不良でも、病院で薬が処方されるのが当たり前。しかし、日本初の「薬やめる科」を設立した医師が著した『薬の9割はやめられる』という書籍は、そんな私たちの常識に一石を投じています。

薬に頼りすぎることのリスクを指摘し、本当に必要な薬とは何かを問いかけるこの本。

この記事では、薬の過剰使用が引き起こす問題点を詳しく解説し、私たちが薬に頼らない健康管理をどのように実践できるかについて考察します。

あなたのその薬、飲む必要はあるのか?高血圧と糖尿病の実態

高血圧の新たな視点

高血圧は「サイレントキラー」として知られ、心筋梗塞や脳卒中などの重大な疾患のリスクを高めるとされています。

そのため、医師はしばしば高血圧の治療薬を処方しますが、これが本当に必要なのか疑問を呈する意見も増えています。

日本では約4300万人が高血圧と診断されていますが、その基準は年々厳しくなっています。

現在の基準では、140/90 mmHg以上が高血圧とされ、特に高齢者にとっては厳しい数値です。慶應義塾大学の研究によると、むしろ適度に高い血圧を維持している高齢者の方が、自立度が高く、認知症のリスクも低いことが示されています。

これは、高血圧が直ちに健康を脅かすものではなく、特に高齢者の場合、無理に薬で血圧を下げることが逆に健康に悪影響を与える可能性があることを示唆しています。

糖尿病治療の再考

糖尿病は血糖値のコントロールが不可欠であり、管理が甘いと多くの合併症を引き起こすリスクがあるため、多くの患者が薬物療法を受けています。

しかし、ここでも同様に、過剰な治療がかえって健康を害する場合があります。

糖尿病患者は日本で約316万人とされ、非常に多くの人が治療を受けています。しかし、厳しすぎる血糖管理はかえって危険です。

特に、血糖値を急激に下げることが健康を損なう場合があり、低血糖による意識障害や、逆に体内のインスリン抵抗性が増すリスクがあります。

アメリカの内科学会も、無理に血糖値を下げようとする薬物療法のリスクを指摘し、糖尿病患者に対しては、生活習慣の改善を優先することが推奨されています。

適度な運動、バランスの取れた食事、そしてストレス管理が、血糖値の安定に繋がるとされています。

骨粗鬆症薬の落とし穴:骨を強くするどころか脆くする可能性

ビスホスホネート製剤の副作用

骨粗鬆症は、骨密度の低下により骨折しやすくなる疾患であり、特に高齢者に多く見られます。

ビスホスホネート製剤は、破骨細胞の活動を抑制し、骨の密度を高める薬として広く使われていますが、長期使用にはリスクが伴います。

ビスホスホネート製剤は、一見すると骨を強化するための理想的な治療法に思えますが、実際には長期使用により骨の質を悪化させる可能性があるのです。この薬は、骨を新しく作る細胞である「骨芽細胞」の働きも間接的に抑えてしまうため、骨の再生が妨げられ、骨折のリスクが増すと報告されています。

さらに、大腿骨の非定型骨折や顎骨壊死といった深刻な副作用も報告されており、欧米ではビスホスホネート製剤の長期使用に対して厳しい規制が敷かれています。

免疫力への影響とがんリスク

さらに、ビスホスホネート製剤が免疫系に与える影響も無視できません。破骨細胞は、実は免疫を司るマクロファージの一種であり、これを抑制することで、免疫力が低下し、がんや感染症のリスクが増大する可能性があります。

特に、北アメリカやヨーロッパでは、ビスホスホネート使用者の中で食道がんの発生率が2倍に増加したという研究もあり、注意が必要です。

ステロイドと睡眠薬の依存性:短期的な効果に潜む長期的なリスク

ステロイド薬の依存性と減薬の困難さ

ステロイド薬は、強力な抗炎症作用を持ち、多くの疾患で使われていますが、その使用には慎重な管理が求められます。

特に長期間使用すると、身体が薬に依存し、副腎機能が低下する「副腎不全」を引き起こすリスクがあります。

ステロイド薬は、アトピー性皮膚炎や自己免疫疾患など、炎症を伴う疾患の治療に効果を発揮しますが、その効果の裏には重い副作用が潜んでいます。

長期的に使用すると、体内のホルモンバランスが崩れ、ステロイド薬を急にやめることができなくなります。急激な中止は、身体が適応できずに深刻な離脱症状を引き起こすことがあり、これを避けるために少しずつ減薬していく必要があります。

この過程は非常にデリケートであり、医師の指導のもとで慎重に行わなければなりません。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬のリスクと依存性

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬も同様に、短期的には不眠や不安を解消するために有効ですが、長期使用には大きなリスクが伴います。依存性が高く、使用を中止すると強い離脱症状が現れることがあります。

さらに、これらの薬を長期間使用した場合、認知症やアルツハイマー病のリスクが高まることが研究で示されています。

ベンゾジアゼピン系薬剤は、神経伝達物質GABAの働きを増強し、リラックス効果をもたらしますが、その反面、脳内の他の神経活動を抑制し、長期間にわたる使用は脳の機能低下を招く可能性があります。

また、急に薬をやめると、身体がそれに対応できず、重篤な不眠や不安、さらには身体的な異常を感じることが多く、使用者にとって大きな負担となります。

まとめ:薬に頼らない健康管理を目指して

この記事では、日本初の「薬やめる科」の医師による『薬の9割はやめられる』の内容を元に、薬の過剰使用が引き起こすリスクや、薬に頼らない健康管理の重要性について詳しく解説しました。薬は必要な場合もありますが、私たちの健康を守るためには、不要な薬の使用を避けることが不可欠です。

医師と相談しながら、薬に依存しない健康管理を目指し、運動やバランスの取れた食事、ストレス管理など、自然な方法で健康を維持していくことが重要です。

健康管理の知識を深め、薬に頼りすぎない生活を実践することで、長期的な健康と生活の質を向上させることができます。自分自身の体に耳を傾け、本当に必要な治療とは何かを見極めることが、健康な人生を送るための第一歩となるでしょう。

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  • この記事を書いた人

杉本敏男

大阪八尾市でダイエットと腰痛を栄養で解消する整体院を経営しています。身体だけでなく精神的な痛みや疲れも栄養を変えれば大抵は改善してしまいます。もしあなたがどこへ行ってもよくならない、痛みを抱えておられるのであれば当院へ一度、お越しください。