
「若いのに勃起が続かない」「検査では大きな異常がないのに性機能が落ちた」――こうした悩みの一部は、血管やホルモンだけでなく自律神経(交感神経・副交感神経)のアンバランスが深く関係します。特に“ストレス性(心因性)ED”では、緊張・不安・睡眠不足などが引き金となり、体が「戦う・逃げるモード(交感神経優位)」に入りやすくなります。
1. 勃起は「副交感神経」と「NO( nitric oxide )」がカギ
勃起は、単なる血流の問題ではありません。性的刺激が入ると、骨盤内の神経系を介して陰茎海綿体の平滑筋がゆるみ、血液が流入して硬さが出ます。このとき重要なのが副交感神経の働きと、神経・血管内皮から放出される一酸化窒素(NO)です。NOは平滑筋をゆるめ、血流を増やして勃起を起こしやすくします。
2. ストレスで「交感神経が過剰」になると起きること
ストレスや不安が続くと交感神経が優位になり、血管は収縮しやすく、呼吸は浅くなり、筋緊張(首・肩・背中・骨盤底)も高まりやすくなります。すると、性的刺激があっても副交感神経への切り替えがうまくいかず、結果として「立ち上がりが弱い」「途中で萎える」「朝立ちが減る」といった症状が出ることがあります。
3. 鍼灸はEDに効くの?エビデンスの現状(正直な結論)
鍼灸の研究は増えていますが、EDに関しては「効く」と断言できるほど強いエビデンスが十分にそろっているとは言えません。システマティックレビューでは、試験の質や症例数の問題から結論はまだ限定的とされる報告があります。一方で、特に心因性EDを中心に「補助療法として有益な可能性」を示すメタ解析・レビューもあり、研究結果は一方向ではありません。
4. それでも鍼灸が“サポートできる”と考えられる理由
エビデンスが完全に確立していない領域でも、鍼灸には「自律神経・循環・筋緊張」に働きかけうるメカニズムが提案されています。例えば、仙骨部(骨盤の神経に近い領域)への鍼刺激が、体性―自律神経反射を介して生殖器機能に影響しうるという報告もあります。つまり、ストレス性EDの背景にある「交感神経過剰」「骨盤周囲の過緊張」「睡眠の質の低下」などの要素に対し、鍼灸が間接的にプラスに働く可能性がある、という考え方です。
5. 整体(徒手療法)で狙うポイント:呼吸・胸郭・骨盤
整体で重視したいのは、単に骨盤を整えることだけではありません。ストレスが強い方は、肋骨が広がりにくく呼吸が浅くなり、横隔膜や腹部の緊張が上がりやすい傾向があります。呼吸が浅い状態は交感神経優位を後押ししやすいため、当院では胸郭の可動性・横隔膜の動き・骨盤周囲(股関節~骨盤底)の緊張を評価し、体がリラックスへ切り替わりやすい状態づくりを狙います。
6. 併用したい“科学的に有望なセルフケア”
EDの改善には、生活習慣の土台も非常に重要です。特に、骨盤底筋トレーニングはEDに対して一定の有効性が示唆されており、鍼灸や整体と並行して行うメリットが期待できます。また、睡眠不足・飲酒・喫煙・肥満・運動不足は、血管機能や自律神経の回復力に影響しやすいため、できる範囲で見直していきましょう。
7. 受診の目安:見逃したくないポイント
EDはストレスだけでなく、糖尿病・脂質異常症・高血圧・動脈硬化、ホルモン異常、薬剤の影響などが背景にあることもあります。急に発症した、痛みがある、強い倦怠感がある、胸痛や息切れを伴うなどの場合は、まず医療機関での評価が重要です。その上で「検査は大きな異常がない」「ストレス・自律神経の影響が強そう」と言われた方は、鍼灸・整体を補助的に活用する価値があります。
8. 杉本接骨鍼灸院の考え方
当院では、ストレス性EDに対して「EDだけ」を見るのではなく、背景にある自律神経の乱れを整えるために、呼吸の浅さ、睡眠、首肩の緊張、骨盤周囲の硬さ、生活リズムを総合的に評価します。鍼灸は万能ではありませんが、心身の緊張が強い方ほど“整える余地”が見つかることも少なくありません。恥ずかしい悩みほど一人で抱え込みやすいので、まずはご相談ください。
院情報
杉本接骨鍼灸院
大阪府八尾市恩智中町1-35-1-103
072-943-6521

