ミナミの帝王という漫画をご存知ですか?
大阪の繁華街である難波(通称ミナミ)を舞台に繰り広げられる金貸しを話です。
主人公である萬田銀次郎はもともと裕福な家庭に生まれるも、父親が借金苦で自殺してしまいます。その後、貧困状態での生活を余儀なくされます。
その後、師匠の矢吹金造に金融について一から叩き込まれ、萬田金融を開業。
という背景があります。
10日で1割の利息がつく、いわゆる「トイチ」の高利貸しにまつわるお話がメインです。
鬼の取り立てとして有名で、返せない場合は恐ろしい追い込みをされる一方、詐欺などで被害にあった債権者を法律の知識を駆使して助ける話も多いです。
あくまでも自分にお金が返ってくるためにやったことだという人情にもあふれています。
貸した金は地獄まで取り立てに行くという面と困っている人は助けるという面を併せ持つ人物像です。
お話は一話で完結するものもありますが20話ほど続くストーリーもあります。
通常の債権者と債務者の間のやり取りのお話も多くありますが、社会問題を題材にしたものもあります。
例えば古いところでは豊田商事事件、バブル崩壊、痴漢の冤罪、銀行の貸し渋りなどその当時話題になった社会問題をモチーフとしている場合もあります。
今回この記事で取り上げるのは「透析の真実」という15話からなるストーリーです。
「ミナミの帝王」に学ぶ人工透析:あらすじ
脱サラをして夢であったラーメン店を開業した「柴崎」がこのシリーズのメインキャラクターです。
柴崎は課長職につくサラリーマン。会社に勤めていることにかねてより疑問を持っており、部長とのソリもあわず会社を退社を決意。
ただ勢いでやめるわけでなく、食べ歩きをするほどのラーメン好きで、その道でいきていくと覚悟を持っての退社。
退職金だけでは、ラーメン店開業には大金が必要であり、最高の立地を抑えるために急遽お金が必要になる。
その際に、萬田銀次郎に200万の借金をすることになる。
無事に開業して、うまいラーメンを作り、繁盛しかけていたところ、体調の悪さを感じるようになる。
我慢し続けていても、よくならないので病院を受診。
医師の診断は腎臓の病気とのこと。
それでも無理をしてラーメン店を切り盛りしようとするが、病状が悪化。
医師から人工透析を受けるようにうながされ、治療を受けるようになる。
人工透析には多大な時間がかかってしまい、ラーメン店は柴崎の奥さんが切り盛りするようになる。
しかし、のちに人工透析の必要がないのにも関わらず、金のために勧めていたことが判明。
悪徳医師を刺し殺し、自殺を図ろうとするも萬田に阻止される。
借金はというと腎臓を売ってまで・・・というところでフェードアウトしてます。
「ミナミの帝王」に学ぶ人工透析:透析とは?
腎臓の働きの1つに、老廃物を尿として排出することがあります。
人工透析とはこの腎臓の働きを代わりに行ってくれる治療法です。
透析には血液透析と腹膜透析があります。
ライフスタイルに合わせて選ぶことはできますが、症状により医師と家族とのコミュニケーションが必要です。
腎臓の機能を回復させるには移植しかなく、透析は回復させる方法ではありません。
そのため生涯にわたって受け続けないといけない治療法です。
透析では補えない腎機能もあるため、多くの薬も処方されたり、食事の制限、塩分・水分の制限があるというのが現状です。
「ミナミの帝王」に学ぶ人工透析:本当に怖いこと
確かに、腎臓の病気や透析を受けないといけない状況というのは怖いですよね。
しかし、本当に怖いのは、ミナミの帝王に取り上げられたこのストーリーに近いことが事件として存在するということ。
愛知県で人工透析の患者を斡旋して、見返りに報酬を受け取ったという事件も起こっています。
事件の内容はこちら↓
https://mainichi.jp/articles/20160223/k00/00e/040/217000c
患者一人紹介で5万円って、恐ろしい世界ですね。
気をつけたいのが、まず自分の体のことだから自分で守るということ。
医師に言われたからと言って、鵜呑みにしてしまうと「ミナミの帝王」のストーリーにでてくるような医師がいないとも限りません。
そうでなくとも人工透析にかかる助成が年に1兆年を超えるなど、問題になっています。
人工透析にかかる人は全人口で約386人に1人の割合。
高額な治療費がかかるため、助成ももらえます。
人工透析にかかる原因となる疾患の第1位は糖尿病性腎症です。その割合は43.7%。
糖尿病と人工透析の関係についてはこちら↓
https://www.dm-net.co.jp/calendar/2017/026532.php
糖尿病の原因はインスリンが分泌されないか分泌されても反応しなくなる状態です。
糖質の過剰摂取はインスリンの分泌を促進しますので、できるだけ血糖値を上げないような食事生活を送る必要があります。
「ミナミの帝王」に学ぶ人工透析:まとめ
疑わなくても良いのであれば、それが最良だと思います。
しかし、現状を見ると自分の身は自分自身で守らないといけないと思います。
まずは生活習慣を見直す必要があります。
そして、規則正しい生活とは何か?ということを理解すべきです。
食事と運動と睡眠から整えていけば、透析予防への一番の近道だと思います。