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パーソナリティ障害とは

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パーソナリティ障害(人格障害)は、個人の思考・感情・行動の持続的で偏ったパターンが、社会生活や対人関係、職業生活に著しい支障をきたす状態を指します。

これらのパターンは、本人の柔軟性や適応力を損ない、ストレスや対人トラブルの原因となります。

1. 定義と特徴

  • 持続性:パーソナリティ障害の特徴は、青年期や成人初期から持続し、長期にわたって見られます。
  • 柔軟性の欠如:個人の思考や感情、行動のパターンが硬直的で適応困難。
  • 広範囲に及ぶ影響:自己認識、対人関係、衝動コントロール、感情調節など多方面に影響を及ぼします。
  • 苦痛と機能障害:本人や周囲に苦痛や社会的機能障害を引き起こす。

2. 分類(DSM-5による主な10タイプ)

パーソナリティ障害は以下の3つのクラスターに分類されます。

クラスターA(奇妙または風変わりな行動)

  • 妄想性パーソナリティ障害
    猜疑心が強く、他者の動機を常に疑い敵意を感じやすい。
  • 統合失調型パーソナリティ障害
    奇妙な思考や行動、対人関係の乏しさが特徴。
  • 分裂病質パーソナリティ障害
    社交性の欠如や感情表現の乏しさが見られる。

クラスターB(演技的、感情的、不安定な行動)

  • 反社会性パーソナリティ障害
    社会規範を無視し、衝動的で他者への共感が乏しい。
  • 境界性パーソナリティ障害
    感情の不安定さ、対人関係の激しい変動、自己像の不安定さが特徴。
  • 演技性パーソナリティ障害
    注目を引こうとする演技的な行動が多い。
  • 自己愛性パーソナリティ障害
    自己中心的で過度の自己重要感、他者の共感不足。

クラスターC(不安・恐怖に関連する行動)

  • 回避性パーソナリティ障害
    社会的な拒絶を恐れ、極端な内向性と不安を示す。
  • 依存性パーソナリティ障害
    他者への過度の依存と自己決定の困難さ。
  • 強迫性パーソナリティ障害
    完璧主義や秩序への固執が強く、柔軟性に欠ける。

3. 症状の具体例

  • 対人関係のトラブルが頻発する
  • 感情のコントロールが困難で、衝動的に行動してしまう
  • 他者を信頼できず、孤立しやすい
  • 自己評価が極端に変動する
  • 社会生活や仕事で継続的な困難が生じる

4. 発症の背景と原因

  • 遺伝的要因
    性格傾向や神経生物学的な素因が影響。
  • 環境的要因
    幼少期の虐待や不適切な養育環境、トラウマ体験など。
  • 発達的要因
    子どもの人格形成過程における心理社会的な影響。

5. 診断

  • 精神科医が面接や心理検査、行動観察により総合的に診断。
  • 他の精神疾患との鑑別が重要。

6. 治療法

6-1. 心理療法

  • 認知行動療法(CBT)
    思考の偏りや行動パターンを修正。
  • 弁証法的行動療法(DBT)
    特に境界性パーソナリティ障害に効果的。感情調整を支援。
  • 精神分析療法や心理力動的療法
    深層心理や無意識の理解を促進。

6-2. 薬物療法

  • 症状緩和のため抗うつ薬や抗精神病薬、気分安定薬が用いられることがあるが、根本治療ではない。
  • 薬物依存のリスク管理が重要。

6-3. 支援と生活改善

  • ソーシャルスキルトレーニングや生活リズムの確立。
  • 家族や支援者の理解と協力。

7. 鍼灸・東洋医学の視点から

東洋医学ではパーソナリティ障害は「肝気鬱結(かんきうっけつ)」や「心脾両虚(しんぴりょうきょ)」、気血の不調和として捉えられます。

肝は感情の調整を司り、その機能障害は怒りやイライラ、情緒不安定を引き起こします。心は精神の座として精神活動を支えます。

鍼灸治療はこれらの気の滞りを改善し、心身の調和を促すことで、感情の安定やストレス緩和に役立つ可能性があります。また、自律神経のバランスを整えることで、情緒の安定や睡眠改善に寄与します。

8. まとめ

パーソナリティ障害は持続的な性格パターンの偏りにより、本人や周囲に大きな困難をもたらします。

多面的な治療アプローチが必要であり、心理療法や適切な薬物療法に加え、東洋医学的ケアも補完的に活用できます。理解と支援の輪を広げることが、患者さんの社会適応とQOL向上に繋がります。

もしさらに詳しい症例や治療方法、鍼灸の具体的なツボなどもご希望であればお知らせください。

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  • この記事を書いた人

杉本敏男

大阪八尾市でダイエットと腰痛を栄養で解消する整体院を経営しています。身体だけでなく精神的な痛みや疲れも栄養を変えれば大抵は改善してしまいます。もしあなたがどこへ行ってもよくならない、痛みを抱えておられるのであれば当院へ一度、お越しください。