「なんとなく息が浅い」
「大きく息を吸おうとしても、最後まで入らない感じがする」
「仕事に集中していると、いつの間にか呼吸を止めるように力が入っている」
こうした「呼吸の浅さ」を感じることはありませんか?
呼吸というと肺だけの問題だと思われがちですが、実際の呼吸には横隔膜や肋間筋をはじめとする呼吸筋、胸郭の動き、姿勢、神経系の調節など、さまざまな要素が関係しています。
そこで今回は、呼吸が浅いと感じたときに自宅でも押しやすい「膻中」「内関」「列缺」の3つのツボをご紹介します。
ただし、急に強い息苦しさが出た場合や、胸痛、冷や汗、意識が遠のく感じなどを伴う場合は、ツボ押しで様子を見ず、速やかに医療機関へ相談してください。
呼吸が浅く感じる原因とは?
まず知っておきたいのは、呼吸は肺だけで行っているわけではないということです。
息を吸うときには横隔膜が収縮して下がり、胸郭が広がります。息を吐くときには横隔膜が緩みます。
そのため、デスクワークやスマートフォンを見る時間が長くなり、背中が丸くなった状態が続くと、胸郭を十分に動かしにくくなることがあります。
さらに、緊張しているときの呼吸を思い出してみてください。
肩に力が入り、息が速くなったり、胸の上の方だけで小さく呼吸したりしていないでしょうか。
反対に、安心しているときは、比較的ゆっくりとした呼吸になりやすいものです。
呼吸は自分の意思で変えることができる一方、意識していないときにも自動的に続いています。だからこそ、身体の緊張状態が呼吸に表れることがあります。
呼吸が浅いときに一緒に出やすい症状
呼吸が浅く感じる方では、呼吸だけではなく次のような状態が重なっていることがあります。
- 肩や首にいつも力が入っている
- 背中が張っている
- 胸が詰まったように感じる
- ため息が増える
- 無意識に歯を食いしばっている
- 仕事中に呼吸を止めるように集中している
- 寝ても身体の緊張が抜けない
- 動悸を感じることがある
- 猫背になっている時間が長い
特に確認してほしいのが、「深く吸えないから、もっと吸わなければ」と頑張っていないかということです。
呼吸が浅いと感じると、大きく吸うことばかり意識してしまいます。
しかし、何度も無理に大きな呼吸を繰り返す必要はありません。まず肩や胸の力を抜き、ゆっくり吐くことを意識してみてください。
放置するとどうなる?
一時的な呼吸の浅さであれば、休息などで気にならなくなることもあります。
ただ、首や肩に力を入れた状態や猫背姿勢が長時間続いている場合、呼吸の補助に使われる筋肉にも負担がかかりやすくなります。
「肩が凝るからさらに力が入る」
「力が入るから胸まわりが動かしにくい」
「呼吸が気になってさらに緊張する」
このような状態になっているなら、呼吸だけを見るのではなく、姿勢や身体の緊張まで一緒に確認することが大切です。
また、息苦しさには心臓や肺の病気、貧血などさまざまな原因があります。症状が繰り返す場合や、以前より強くなっている場合には、身体の緊張だけと決めつけず医療機関で確認してください。
セルフケア
セルフケア1 膻中(だんちゅう)
一つ目は膻中です。
膻中は胸の中央にあるツボです。位置の目安は、胸骨の中央付近で、左右の乳頭を結んだ高さあたりです。
東洋医学では胸部に関係する症状などに用いられてきたツボの一つです。
ここは強くグリグリ押す必要はありません。
中指などの腹を当てて、痛くない程度の力でゆっくり押します。その状態で「吸う」よりも、まず息をゆっくり吐いてみてください。
5秒ほど軽く押して離す動作を数回繰り返す程度で十分です。
セルフケア2 内関(ないかん)
二つ目は内関です。
手首の内側のしわから、指幅3本分ほど肘側へ進んだところが目安です。前腕の中央付近にある2本の腱の間を探してみてください。
WHOの標準経穴位置では、内関(PC6)は手首の掌側のしわから2寸上で、長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間に位置します。
反対側の親指を当てて、心地よい程度の強さでゆっくり押します。
呼吸が気になるときだけでなく、胸まわりの落ち着かなさや緊張を感じるときにも使いやすいツボです。
左右それぞれ5秒程度押して離すことを、数回繰り返してみてください。
セルフケア3 列缺(れっけつ)
三つ目は列缺です。
列缺は手首の親指側にあります。
親指側の手首のしわから、肘方向へ少し上がったところを探します。WHOの標準経穴位置では、手首の掌側のしわから1.5寸上、親指側の前腕に位置するツボです。
東洋医学では「肺」の経絡に属するツボとして扱われ、呼吸器に関係する症状などに用いられてきました。
場所が分かりにくい場合は、左右の親指と人差し指の股を合わせるように手を組み、上になった人差し指の先が当たる付近を目安にすると探しやすくなります。
ここも強く押し込まず、「少し響くけれど気持ちいい」程度にしてください。
ツボを押しながら「吐く」ことを意識してみてください
今回のセルフケアで大切なのは、3つのツボを必死に押すことではありません。
ツボへ軽く触れながら、肩の力を抜いてゆっくり息を吐くことを意識してみてください。
例えば4秒程度で無理なく息を吸ったら、6秒程度かけてゆっくり吐きます。
秒数を守ることが目的ではありません。苦しくならない範囲で「吸う時間より吐く時間を少し長くする」くらいで構いません。
呼吸が浅いときほど「もっと吸わなければ」と考えがちですが、一度しっかり吐くことで、次の息を自然に吸いやすくなることがあります。
当院で大切にしている考え方
八尾市恩智中町の杉本接骨鍼灸院では、「呼吸が浅い=自律神経が乱れている」と一つの原因だけで考えません。
呼吸が浅いと感じている場合には、実際の身体で何が起きているのかを確認することが大切です。
例えば、肩が上がったままになっていないか。
胸郭は動いているか。
背中が強く緊張していないか。
猫背になっていないか。
仕事中に長時間同じ姿勢になっていないか。
睡眠中の食いしばりはないか。
こういったところまで確認します。
呼吸が浅いからといって、呼吸だけを変えようとしてもうまくいかないことがあります。
背中や首、胸まわりが強く緊張しているのであれば、身体が呼吸しやすい状態を作っていくことも必要です。
鍼灸でも、呼吸が浅いという訴えだけを見て同じツボを使うわけではありません。
首肩の緊張が強いのか、胸まわりが硬いのか、睡眠や疲労が関係しているのかなどを確認し、その方の身体の状態に合わせて施術する場所を考えます。
まとめ
「最近、呼吸が浅い気がする」と感じたら、まず自分の肩に力が入っていないか確認してみてください。
そして今回紹介した膻中・内関・列缺を軽く押しながら、無理に大きく吸うのではなく、ゆっくり息を吐いてみましょう。
ツボは強く押せばよいわけではありません。気持ちいい程度の刺激で十分です。
それでも呼吸の浅さが続く場合は、「自律神経かな」で終わらせず、胸郭の動き、首肩や背中の緊張、姿勢、睡眠などを一度整理してみることをおすすめします。
また、急な息苦しさ、強い胸痛、冷や汗、意識が遠のく感じ、唇が紫色になるなど明らかな異常がある場合には、セルフケアを続けず速やかに医療機関を受診してください。
関連記事
院情報
杉本接骨鍼灸院
大阪府八尾市恩智中町1-35-1-103
072-943-6521
https://yao-diet.com/
ハッシュタグ
#杉本接骨鍼灸院 #八尾市 #恩智駅 #呼吸が浅い #息苦しい #ツボ押し #セルフケア #膻中 #内関 #列缺 #鍼灸 #自律神経 #肩こり #猫背 #呼吸
