この記事でわかること
カリウムを豊富に含む食品とその働き
カリウムとは?
カリウムは体内で3番目に豊富なミネラルです。
水分を調節し、神経信号を送り、筋肉の収縮を調節するのに役立ちます。
体内のカリウムの約98%が細胞内にあります。80%は筋肉細胞にあり、残りの20%は骨、肝臓、赤血球にあります。
カリウムを多く含む食品とは
可食部100g当たりの成分量 カリウム(㎎)
刻み昆布 | 8,200 |
ほしひじき | 6,400 |
まこんぶ 素干し | 6,100 |
切干しだいこん 乾 | 3,500 |
あおさ 素干し | 3,200 |
あまのり 焼きのり | 2,400 |
あんず 乾 | 1300 |
さつまいも (干しいも) | 980 |
いちじく 乾 | 840 |
蒸し大豆 黄大豆 | 810 |
ぶどう 干しぶどう | 740 |
アボカド 生 | 720 |
ひきわり納豆 | 700 |
ほうれんそう 葉 生 | 690 |
かき 干しがき | 670 |
カリウムの水分への影響
欠かせないミネラルのひとつです。ナトリウムとともに細胞内外の水分調整に関わります。
カリウムは細胞内の水分、ナトリウムは細胞外の水分の量を決定します。なので、カリウムーナトリウムのバランスは心臓や腎臓の働きに影響を与えます。
カリウムはナトリウムの排出を促して血圧の上昇を抑える働きもあります。なので、高血圧の改善や心臓病や脳卒中のリスクを低下させる可能性があります。
筋肉の収縮に影響
筋肉の収縮、心拍、反射など体の機能は、脳と体の間の神経に伝わるメッセージによって調整されます。
これらのメッセージはカリウムイオンとナトリウムイオンが細胞の内外に移動する際に発生する電圧の差によって起こります。
カリウムの濃度は筋肉の収縮に大きな影響を与えます。ナトリウムとのバランスの乱れは、筋肉の収縮を弱めたり、心臓では不規則な心拍を引き起こす原因になります。
骨粗鬆症の予防にも
骨粗しょう症を防ぐのを助けるかもしれません
骨粗しょう症は、中空の多孔性の骨を特徴とする状態です。多くの場合、カルシウムの欠乏が原因とされています。ある研究ではカリウムを積極的に摂取することでカルシウムの排出を減らすことができるという報告もあります。
腎臓結石の予防にも
尿路、腎臓結石の大きな原因としてシュウ酸カルシウムとリン酸カルシウムがあり、この2つで尿路結石の80%以上を占めます。
クエン酸カリウムは血中のカルシウム濃度を下げるので、尿路、腎臓結石の予防に役立つ可能性があります。
保水力を低下させる可能性があります
カリウムを積極的に摂取することは細胞外の水分量の増加につながり、尿の排泄量を増やします。
カリウムは腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制して、尿中への排泄を促進するため、血圧を下げる効果があります。
不足したとき
カリウムが不足すると、水分の調整がうまくいかず、高血圧やむくみの原因となる可能性があります。
筋肉の収縮にも関わっているので、痙攣を起こしたり、心拍の乱れを起こしてしまうリスクもあります。
夏場や運動をして、汗を沢山かくとカリウムも同時に排泄されるので、注意したほうがいいですね。
摂り過ぎたとき
カリウムは健常な人では、摂り過ぎた分は尿として排出されるので心配は要りません。
腎臓機能に障害などを持っている方は、その調整ができずに高カリウム血症などになってしまう可能性があるので注意が必要です。
まとめ
カリウムは不足することはほとんどないけれども、積極的に摂取したい栄養素でもあります。
多く含む食品も多岐に渡っているので食事に取り入れやすい。
働きは
- 血圧の調整
- 筋肉の痙攣や心拍の健康維持
- 骨粗鬆症の予防
- 腎臓結石の予防