セロトニンはストレスに対して効能のある脳内物質です。
ここではセロトニン分泌を促す方法をいくつか上げていきます。
これらの方法でメンタルの不調を防ぐことに役立ちます。
日光を浴びると増えるセロトニン
日光を浴びると脳内ではセロトニン(神経伝達物質)が分泌されます。
セロトニンは幸福感、精神の安定、安心感、集中力向上、頭の回転を良くするなど、脳の働きを活性化する脳内物質です。
セロトニンは体内で自然に生成されます。そして、精神安定剤とよく似た分子構造をしているので、ストレスに対抗する効果も向上します。
女性の場合は女性ホルモンと連動していて、セロトニンが不足するとストレスや疲労、イライラ感、やる気の低下、協調性の低下、頭痛などといった症状が見られます。
コロナで引きこもることが多くなったり、冬になって日照時間が減ると、日光を浴びる時間が短くなります。
結果、セロトニンの分泌が低下します。
冬場にやる気が極端に下がる?
うつ病の一つに冬季うつ病(季節性情動障害)という疾患があります。冬になると抑うつ症状が出現してしまいます。
日光を浴びるタイミングとしては起床直後から30分までが重要です。
うつ病は脳のセロトニンの欠乏が原因とする説もあります。抗うつ剤にはセロトニンの分泌を増やすものもあります。
同じように、セロトニンの不足による疾患には、パニック障害、社会不安障害、強迫性障害なども考えられています。
統合失調症、双極性障害に用いられる抗精神病薬にもセロトニンへの作用があるものもあります。
セロトニンの分泌を促すには
セロトニンの分泌を増やすには日光浴だけではありません。
単調でリズミカルな運動によって活性化されます。例えば、歩行や踏み台昇降などの体を動かすことや食べるときによく噛んで食べること、意識的に呼吸をするなどがあります。
一定のリズム運動を繰り返すとセロトニン分泌が増えて、集中力を高めます。
さらに人と触れ合うことでもセロトニンを増やす効果があります。
食事の内容のよってもセロトニンの分泌を増やすことができます。
セロトニンの材料はトリプトファンという必須アミノ酸の一つです。トリプトファンが含まれる食品としては肉や魚、大豆製品、チーズなどの乳製品納豆や豆腐などです。
ビタミンB6、マグネシウム、ナイアシン(B3)を含む食品もセロトニン生成に関わります。
セロトニンは脳内の伝達物質ですが、体内のセロトニンの90%は腸管に依存しています。腸が「第二の脳」とも言われている所以でもあり、精神状態と大きな関係があります。
腸の働きは自律神経によってコントロールされています。
ストレスの多い環境下では自律神経のバランスが崩れやすくなってしまいますので、免疫機能が乱れやすいとも言えます。
セロトニンを増やすためには
幸せホルモンなどと呼ばれやる気が向上します。
前述のように、セロトニンの分泌を増やすには
腸内環境を整えること
単調なリズムの運動(ランニングやサイクリング、水泳など)
感情を動かす(感動的な映画鑑賞など)
会って、対話する
睡眠とセロトニンの関係
脳は目覚めている間は、常に複雑で高度な働きをしますので休養の質も高める必要があります。
寝不足が続くと集中できなくなったり、イライラしたり、脳の機能も低下してしまいます。セロトニンはメラトニン分泌にも影響しますので、メラトニン分泌が減ると眠れなくなる、眠りが浅くなるなど弊害が出てきます。
まとめ
脳がきちんと機能するためには腸内環境を整えておくことです。疲れやすい、イライラするなど普段感じやすい人は、運動、睡眠を改善するための食事を組み立ててみてはいかがですか?