貧血に悩む女性が多いということは周知の事実です。
貧血にはいくつかの種類がありますが、最も多いのは鉄欠乏性貧血です。
血液が赤いのは赤血球の色であり、その中に含まれるヘモグロビンの色が赤いからです。
ヘモグロビンに代表されるように、体内の鉄はタンパク質と結合することにより、体の中に蓄えられることができます。
ヘモグロビンの他に、もう一つ実は重要な鉄を蓄えておくためのタンパク質があります。
今回はその特に女性にとって重要なタンパク質についてお話ししていきます。
2種類のタンパク質の違い
先ほども書きましたが、貧血が起こる時にはヘモグロビンが不足しています。
ヘモグロビンを作るためのタンパク質と鉄分が不足している状態のことを言います。
ヘモグロビンが不足すると体中に酸素を運ぶこともできませんし、二酸化炭素を回収できなくなり、結果、体中で酸素不足となり貧血が起こってしまいます。
もうひとつのフェリチンは、その内部に鉄を蓄えることができるタンパク質です。
このタンパク質は肝臓に多く見られます。
血液中の鉄分が不足するとフェリチンに蓄えられていた鉄分が放出されます。
このようにして血液中の鉄分量を調整しています。
鉄不足の中に潜在性鉄欠乏症というものがあり、ヘモグロビンの値が正常であっても、フェリチンの値が低い場合の事を言います。
この場合、貧血が起こりにくく見逃しやすいことから隱れ貧血とも呼ばれています。
日本人女性に鉄不足が多い理由
世界で見ても日本人の鉄不足は特徴的で、欧米の女性の多くは鉄不足が見られません。
そして欧米ではフェリチン値40以下の女性は、妊娠を控えるように指導されるそうです。
日本のフェリチン値の基準値は男性で21から282女性でごから157とされています。
欧米ではフェリチン値100以下で鉄不足とされますので、日本人女性の99%は鉄不足とみなされてしまいます。
すごい違いですよね。(^。^)v
なぜ日本人女性だけが鉄不足なのか
欧米では日本人の食べる肉の量が全く違います。
約3倍ほど違うと言います。
肉には鉄が含まれますので、それだけでも大きく違ってきます。
肉食の欧米人はあまり鉄不足にならない代わりに、魚をあまり食べないので、日本人と比べて亜鉛やマグネシウムの不足がしやすいです。
欧米では過去に鉄欠乏性の貧血が多発し、その対応のために小麦粉などに鉄を入れて対応した経緯もあります。
その対策のおかげで、現在では鉄不足の頻度が減少しています。
他のメキシコや中国などでも他の商品に鉄を混ぜています。
しかし日本ではこういう対策を取られていないばかりか、50年前の鉄摂取量と比べても約1/6に減少しています。
鉄の役割
鉄は神経伝達物質であるセロトニン、ドーパミンを作る際の因子として働きます。
うつ病鉄はこれらの神経伝達物質を作る際に、必要な酵素を助ける役割をします。
つまり鉄不足はセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンが作られなくなりますので、うつ病やパニック障害の原因となります。
体内で発生する活性酸素が増えすぎると老化やがんの原因となることはかなり有名になってきました。
増えすぎた活性酸素から体を守るための物質のことを「スカベンジャー」と呼びます。
この「スカベンジャー」の一つであるカタラーゼという酵素が働く時にも鉄が必要です。
体のエネルギーを ATP と言いますがこの ATP を効率よく作るためにも鉄が必要です。
だから鉄が不足すると疲れやすいとか体がだるいと言ったことも起こります
摂取するためのポイント
鉄分は食事だけでは補うことはかなり難しいですので、サプリメントを使うことが効率が良いと思っています。
しかし高額であれば続けるのも難しいので、安価で品質の良いサプリをご紹介します。
鉄はビタミン C と一緒に摂ると吸収が良くなるということも覚えておいてください。
おすすめの鉄サプリ
先ほども述べたように続けられるのが肝心ですので、安価で手に入りやすいものをご紹介します。
アメリカの now社と言う会社の 「Iron 36 mg」 というものです。
これは前述したフェロケルが主成分です。
フェロケルは鉄剤でもヘム鉄でもないものですアミノ酸キレート鉄といいキレートで加工された鉄です。
特徴は胃に優しく便秘になりにくいということです。
キレート加工するとミネラルの吸収率が2倍に跳ね上がると言われています。
ヘム鉄で効果がなかった人が、フェロケルに帰ると顕著な効果が出ることも多いです。
海外では鉄サプリといえばヘム鉄ではなくフェロケルというのが常識です。
まとめ
女性の鉄不足は深刻な症状を引き起こす可能性があります。
もし不安があるのであれば、お近くの病院でフェリチンの値を調べてもらって、数値が低ければ医師の診断に従って処方を受けてください。
ただし日本の基準は低すぎるので、ご自身の判断でサプリを摂取するのも健康を維持するための手段かもしれません。
くれぐれも自己責任でお願いしております。m(_ _)m