お子さんの運動神経が鈍いなって感じたことありません?
あれ、こんなことくらいできるやろ?
そう思っても仕方がないかもしれません。というのは子供が外で遊ぶ機会が減っていることと深い関係があります。
ゴールデンエイジ
子供の運動神経が一気に伸びる最も重要時期のことをゴールデンエイジと呼びます。9歳から12歳とされています。さらに、ゴールデンエイジの準備期間として「プレゴールデンエイジ」5~9歳、運動神経を安定させる「ポストゴールデンエイジ」12歳以上に分けられます。
ゴールデンエイジ
プレゴールデンエイジ 5〜9歳
ゴールデンエイジ 9歳〜12歳
ポストゴールデンエイジ 12歳以上
特に重要なのがプレゴールデンエイジとゴールデンエイジです。
プレゴールデンエイジには、成人の80パーセント程度の神経が完成します。
ゴールデンエイジでは、運動の動作を直感で習得できます。大人のように、1つ1つの動作を繋げて、論理的に考えていません。
運動できない親の子供の運動神経は?
もし、お父さん、お母さんの運動神経がないからといって、子供は必ず運動音痴かというとそうではありません。
体格や骨格は遺伝子ますが、運動の能力は別の要因が関与しています。だから、自分が運動できないからといって、諦めないでくださいね。
あるとすれば、両親が運動ができない場合、運動を好んで実践する環境にありません。そのような環境は子供の運動能力を育つ機会を失わせています。
幼少から運動に親しんでいないので苦手になるということです。
お子さんが運動をしたいと言い出して、自分が運動音痴だからといって可能性を潰さないであげてください。
いつまでに運動神経を鍛えるといいの?
子供が成長するに連れて、骨格だけでなく、脳も同様に発達して行きます。
最近の研究では12歳頃までに、人間の脳はほとんど完成します。
だから12歳までに、運動に慣れさせておくことが、子供の運動能力を高めるためには必要になります。
12歳までに基礎ができていないと、その後の運動能力においては成長が難しいと言えます。
ゴールデンエイジに注目してほしい理由
ゴールデンエイジだけに注目して欲しいわけでなくて、考えてもらいたいのは、昔に比べて子供の遊びがかわったということ。
昔は、ケンケンパ、ゴム跳びなど、体をふんだんにつかって遊んでいましたが、今は外で遊ぶことが減っています。
結果、片足立ち、スキップ、転倒時に手を出す、まっすぐ走るということができなくなっている子供が増えている原因の一つとなっています。ゴールデンエイジに遊びから色々な動きを経験しておくことが、その後の運動神経を向上するためにとても重要になります。
子供が外で遊ぶことが少なくなった原因
文科省の報告によると、子供が外で遊ぶことが少なくなった理由として次のようなことがあげられています。
(1)外遊びできる場所が減ったこと
(2)一緒に遊ぶ子供の数が減ったこと
(3)SNSやゲームなど自宅遊びが増えたこと
親の世代なら、外遊びで培われていた「運動神経」なんですが、最近ではゴールデンエイジという運動神経を発達させやすい時期に、サッカーや野球などを始めとする運動系の習い事に通う子供が増えています。
コーディネーション能力を伸ばしていける
解決策として注目されているのが「コーディネーショントレーニング」です。
コーディネーショントレーニングとは以下の要素で、組み合わせをスムーズに調整する能力を向上させます。出典:「スポーツトレーニングの基礎理論」(西東社)
コーディネーション能力は次の7つに分類できます。
コーディネーション能力
①定位能力
相手や味方、ボールなどの周囲の状況と関連付けながら動きの変化を調整する能力
②変換能力
状況が変わったとき、動作を素早く切り替える能力
③リズム能力
耳や目からの情報を動きによって表現し、イメージを現実化する能力
④反応能力
合図を素早く察知し、適時に適切な速度で正確に反応する能力
⑤バランス能力
空中や動作中の全身バランスや、崩れた姿勢を素早く回復する能力
⑥連結能力
身体の関節や筋肉の動きをタイミングよく、無駄なく同調させる能力
⑦識別能力
手や足、頭部の動きと視覚の関係、ボールなどの操作を精密に行う能力
これらのコーディネーション能力は、個々に独立したものではなく、複数の要素が関連して動作を調整します。適切なトレーニングによって、各能力をバランス良く高めていくことで、お子さんの運動能力の向上を図ることができます。
当院での取り組み
当院ではこういう道具を使いながら遊びとして、トレーニングしています。