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認知症・アルツハイマー病 書籍

1日3分見るだけで認知症が予防できるドリル 脳知覚トレーニング28問

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年齢とともに脳機能が低下するのは避けられませんが、最近では認知症予防に効果的な方法が数多く研究されています。

しかし、多くの人が従来のパズルや暗記ゲームに頼っているのが現状です。これらの一般的な脳トレーニングは、実際には認知症予防に対して効果が限定的であることが最新の研究で明らかになっています。

そこで今回は、「1日3分見るだけで認知症が予防できるドリル 脳知覚トレーニング28問」という書籍に焦点を当て、その科学的根拠や具体的な実践方法を徹底解説します。

この本が提供する「有効視野トレーニング」は、簡単でありながら効果的で、脳の老化防止だけでなく、さまざまな健康メリットが期待できるのです。

認知症予防における脳トレの効果とは?従来の脳トレの誤解を解消

従来の脳トレの限界

多くの人が知識を増やすためにクロスワードパズルやナンプレ、記憶ゲームなどを楽しんでいますが、これらの活動が認知症予防に有効であるという科学的証拠はほとんどありません。

2019年に発表されたスコットランドの大規模な研究では、パズルを解くことが知力の低下を遅らせることはできないという結論が出されました。この研究では、64歳から始めた498人の被験者を15年間追跡し、パズルや他の知的ゲームが認知機能の維持に寄与しないことが確認されました。

さらに、計算問題や暗記ゲームも同様に認知症予防に効果がないことが別の研究で示されています。これらの活動は脳の特定の部分しか刺激しないため、脳全体の機能を維持するには不十分であるとされています。

したがって、従来の脳トレーニングだけに頼るのではなく、より効果的なアプローチを探すことが重要です。

効果的な脳の刺激とは?

脳全体を広範囲に刺激する活動こそが、認知症予防において有効です。特に効果的とされるのが、五感をフルに活用する活動です。例えば、楽器演奏は音を聞き、手を使い、楽譜を読み取ることで視覚、聴覚、触覚を同時に刺激します。

また、ペットとの触れ合いも、触覚や視覚、聴覚、嗅覚といった多くの感覚を使うため、脳全体を活性化させることができます。

これらの活動は、日常的に取り入れることで脳の健康を維持し、認知症のリスクを軽減する効果が期待できます。しかし、それだけでは十分ではありません。そこで注目すべきなのが「有効視野トレーニング」です。

このトレーニングは、日常的な活動に簡単に組み込める上に、科学的に認知症リスクの減少が証明されています。

有効視野トレーニングの実践方法とその科学的根拠

有効視野トレーニングとは?

有効視野トレーニングとは、視線を固定したまま視野の周辺情報を処理する能力を鍛えることを目的としたトレーニングです。このトレーニングは、脳の視覚処理領域を活性化させ、認知機能全体を向上させることができます。

特に有効視野が狭くなると、視覚情報の処理が遅くなり、認知症のリスクが高まるため、このトレーニングは非常に重要です。

有効視野トレーニングは、毎日3分程度の時間をかけてスマホや書籍を使って簡単に行うことができます。例えば、スマホの画面の中央に視点を固定し、その周囲の情報を識別する問題を解くというものがあります。これにより、視野全体の情報処理能力が向上し、脳の老化を防ぐ効果が期待できます。

トレーニングの具体例

このトレーニングの一例として、画面の中央に赤い円が表示され、その周囲に似たようなマークが散らばっている問題があります。視点を動かさずに、周囲の異なるマークを見つけ出すというものです。

このシンプルな問題を解くだけで、視野全体を使った情報処理能力を鍛えることができます。

また、別のトレーニングとして、画面中央に表示された数字や文字を覚えた後、視点を動かさずに周囲の文字や数字と比較して異なるものを見つけるという方法もあります。

これらのトレーニングは、短時間で簡単に行えるため、日常生活に取り入れやすいのが特徴です。

科学的裏付けと持続効果

この有効視野トレーニングの効果は、ハーバード大学やフロリダ大学などの世界的な研究機関で実証されています。これらの研究によると、有効視野トレーニングを定期的に行うことで、認知症発症リスクを29%も減少させることができるとされています。

この効果は、同様にリスクを低減するとされるコーヒーの摂取(21%減少)を上回るものであり、その有効性が証明されています。

さらに、このトレーニングの持続効果も注目すべきポイントです。1日3分のトレーニングを継続することで、脳の活性化効果が10年間も持続することが分かっています。

これにより、トレーニングを一度始めるだけで、長期的に脳の健康を維持することが可能となります。

有効視野トレーニングで得られるその他のメリット

バランス感覚と身体能力の向上

有効視野トレーニングは、脳の認知機能だけでなく、身体のバランス感覚や運動能力の向上にも効果があります。

視野が広がることで、脳が身体の動きをより精密にコントロールできるようになり、転倒や怪我のリスクを減らすことができます。

特に高齢者にとって、転倒は重大なリスクですが、このトレーニングを行うことでそのリスクを大幅に軽減できます。

日本で行われた研究によると、76歳以上の高齢者において、有効視野が狭くなるほど転倒リスクが高くなることが確認されています。頭部の協調運動が改善されることで、転倒しそうになったときにもバランスを保ちやすくなるため、このトレーニングは高齢者の生活の質を大きく向上させます。

速読能力の向上と時短効果

有効視野を鍛えることで、視認できる文字数が増加し、結果的に速読が可能になります。

一般的な日本人の有効視野は11〜12文字程度とされていますが、トレーニングを行うことで、これを大幅に拡大することができます。

これにより、読書速度が向上し、情報を効率よく処理することが可能となります。

速読ができるようになると、ビジネスや学業だけでなく、日常生活でも時間を節約することができます。例えば、スーパーでの買い物時に商品情報を迅速に読み取ったり、大量のメールを素早くチェックすることができるようになるため、日常のさまざまな場面で恩恵を受けられます。

運転中の事故リスクの減少

視野を広げることは、運転中の安全性にも直結します。有効視野が狭いドライバーは、衝突事故や人身事故のリスクが高まりますが、有効視野トレーニングを行うことで、そのリスクを大幅に減少させることができます。

特に75歳以上の高齢者においては、視野が狭くなることで運転中の危険が増しますが、このトレーニングにより、脳の運転に関連する部位が活性化し、注意力が向上します。

高齢者でも安全な運転を続けるためには、このようなトレーニングが非常に有効であり、運転能力を維持するための一つの手段として広く取り入れられるべきです。

まとめ

「脳知覚トレーニング28問」で紹介されている有効視野トレーニングは、簡単でありながら認知症予防に非常に効果的な方法です。科学的な裏付けがあり、さらにバランス感覚の向上、速読能力の改善、運転中の事故リスクの減少といった多くの健康メリットが含まれています。

1日たった3分で実践できるこのトレーニングを、ぜひ日常生活に取り入れてみてください。

続けることで、長期的に脳と身体の健康を維持し、質の高い生活を送ることができるでしょう。

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  • この記事を書いた人

杉本敏男

大阪八尾市でダイエットと腰痛を栄養で解消する整体院を経営しています。身体だけでなく精神的な痛みや疲れも栄養を変えれば大抵は改善してしまいます。もしあなたがどこへ行ってもよくならない、痛みを抱えておられるのであれば当院へ一度、お越しください。