ナルコレプシーとは?
日中の過度の眠気、情動脱力発作、睡眠麻痺、幻覚などが症状として現れます。
すべての症状が現れる患者は全体の約10%で、大部分の人はいくつかの症状が出るだけです。
日中の過度の眠気(EDS)はすべての人に生じます。
原因
ナルコレプシーに罹患した場合、脳脊髄液中のオレキシンという物質の濃度がきわめて低くなることがわかっています。
風邪などの感染をきっかけに症状が急に現れることもあります。
最近の研究では、ナルコレプシーは、風邪などの感染を際にオレキシンを生成する機能に異常が起こってしまうことが原因ではないかという仮説も立てられています。
どんな感じ?
ナルコレプシーの典型的な症状は、睡眠発作です。
つまり、日中突然眠ってしまいます。
急に仕事中や授業中に眠ってしまうからといって、ナルコレプシーというわけではありません。誰にでも起こってしまう眠気ではありません。
ナルコレプシーと診断をされる場合には、次のようなケースがあります。
高速道路で長時間運転しているとき
食事中、会話中、何かを書いているときにも起こる
自転車をこいでいる最中に寝てしまう
職場のプレゼンしているのに寝てしまう
試験中に寝てしまう
野球の試合中守っている間に寝てしまう
といった通常考えにくい場面での「睡眠発作」です。
他の症状は?
情動脱力発作
喜びや驚きといった強い情動をきっかけにして、情動脱力発作(全身の力が抜けてしまう)を起こす方もいます。
幻覚
また、ナルコレプシーの方の場合、入眠時幻覚と呼ばれる状態になってしまいます。
これは、眠ってすぐから夢を見てしまうレム睡眠となってしまうことが多いです。
場合によっては現実との区別が難しくなる幻覚となってしまいます。
睡眠麻痺
さらに、目が覚めたのに、体が動かせない、いわゆる金縛り(睡眠麻痺)、となります。
ナルコレプシーの方では睡眠麻痺を経験なさる方も少なくありません。
疑わしい場合は、専門医を受診しましょう。