はじめに 認知症は高齢化社会の進展とともに世界的に増加している疾患群であり、その治療法の一つとして薬物療法が一般的に用いられています。 しかし、その処方方針や使用される薬剤には国によって大きな違いがあり、日本と海外(欧米諸国など)では処方の実態や考え方に相違が見られます。 本記事では、特に日本と海外の認知症薬物治療の処方事情の違いに焦点をあて、海外で使用禁止や制限がかかっている薬剤の例も挙げながら、その背景を比較します。 さらに、減薬・断薬を目指す場合の注意点や、東洋医学・鍼灸師の立場からの補助的な対応策 ...