はりきゅう治療

任脈の経穴 Concepition Vessel(CV) 24穴

督脈の経穴任脈(Concepition Vessel;CV)は「陰経の海」といわれ、諸陰経を統括する作用をもちます。

その流注により、経穴の主治は

1.泌尿・生殖器系の諸症状

2.消化器系の諸症状

3.胸部の心肺疾患や頚部の咽喉疾患、顔面下部の知覚・運動障害等

以上の三つに大別ができる。

中でも特に、下腹部の諸経穴は泌尿・生殖器系、婦人科の疾患に、腹部の諸経穴は消化器系の疾患によく用いる。

一部の経穴は強壮作用や沈静安神作用もあります。

1 会陰

1 会陰

部位:会陰部、男性は陰嚢根部と肛門を結ぶ線の中点。女性は後陰唇交連と肛門を結ぶ線の中点。

取穴 :側臥位あるいは膝胸位にし、男性は肛門と陰嚢との間に、女性は肛門と後陰唇交連との間に取る。

解剖

解剖:会陰腱中心・外肛門括約筋
筋枝:陰部神経
皮枝:後大腿皮神経(会陰枝)
血管:内陰部動脈

漢字の意味

会 = 集る

陰 = 陰門で、前陰(陰嚢、膣)と後陰(肛門)の集るところ。

前陰と後陰の間を、会陰部という。会陰部にある穴の意

施術

鍼:2寸 7呼

灸:3壮

 

2 曲骨

2 曲骨

部位:下腹部、前正中線上、恥骨結合上縁。

取穴:恥骨結合上縁の中点に取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:腸骨下腹神経(前皮枝)・腸骨鼠径神経
血管:浅腹壁動脈・下腹壁動脈

漢字の意味

曲 = 曲がる

骨 = ほね

曲がる骨 = 恥骨を曲骨という。恥骨の上縁にある穴の意

 

施術

鍼:寸 呼

灸:壮

3 中極

3 中極

部位:下腹部、前正中線上、臍中央の下方4寸。
取穴:神闕の下方4寸、曲骨の上方1寸に取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:腸骨下腹神経(前皮枝)
血管:浅腹壁動脈・下腹壁動脈

漢字の意味

中 = 一致する

極 = 最上

最上に一致する。また中極は「北極星」のことで、北の極点にあり、方位で北、五行で水、五腑で膀胱に属し、暴行を表す。

膀胱のあるところ、膀胱の最上部に一致するところにある穴の意

 

施術

鍼:3寸 7呼

灸:3壮

4 関元

4 関元

部位:下腹部、前正中線上、臍中央の下方3寸。
取穴:神闕と曲骨とを結ぶ線の中点の下方5分に取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)・腸骨下腹神経(前皮枝)
血管:浅腹壁動脈・下腹壁動脈

漢字の意味

関 = つづく(関絡)

元 = 始め 任脈の始め 胞中

胞中につづく。子宮につづく=関絡するところの穴の意。

「関」は交、子宮に交わるところの穴の意。

また「関」は境界で、この穴は小腸の募穴で、小腸のあるところ。

施術

鍼:2寸 7呼

灸:7壮

5 石門

5 石門

部位:下腹部、前正中線上、臍中央の下方2寸。
取穴:神闕と曲骨とを結ぶ線の中点の上方5分に取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:浅腹壁動脈・下腹壁動脈

漢字の意味

石 = 役立たず(石女)

門 = 物事の生まれ出るところ=道義の門 石女になるところ

甲乙経に「女子禁不可刺灸中央。不幸使人絶子」とある。不妊症になるところの穴の意

施術

鍼:2分 女子は禁刺

灸:3壮 女子は禁灸

 

6 気海

6 気海

部位:下腹部、前正中線上、臍中央の下方1寸5分。
取穴:神闕の下方1寸5分に取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:浅腹壁動脈・下腹壁動脈

漢字の意味

気 = 身体の根本となる活動力

海 = 多く聚まるところ

臍下にあり、臍下腎間の動悸 ※身体の根本となる活動力の多く聚まるところの穴の意

 

施術

鍼:1寸2分

灸:5壮

7 陰交

7 陰交

部位:下腹部、前正中線上、臍中央の下方1寸。
取穴:神闕の下方1寸に取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:浅腹壁動脈・下腹壁動脈

漢字の意味

陰 = 腹部

交 = まじわる

腹部に交わる

※腹部の中心=臍に交わるところの穴の意。また陰は腹部、交は会合で腹部の気の会合するところの穴の意

 

施術

鍼:5分

灸:5壮

8 神闕

8 神闕

部位:上腹部、臍の中央。
取穴:臍の中央に取る。

解剖

解剖:
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:浅腹壁動脈・下腹壁動脈・上腹壁動脈

漢字の意味

神 = 天の気=先天の元気(母より受け継ぐもの)

闕 = 塞(ふさ)ぐ

母より受け継ぐ先天の元気のはいるところが塞がった部=臍

※ 神闕は臍のことで、臍中にある穴の意。

腹部中央にある陥凹部にある穴の意。

また「神」は万物創世の主で、大事、中枢、中央部を表し、「闕」は穿(うが)つ、陥凹。

 

施術

鍼:不可刺 刺鍼を行うと、人の臍中の悪い瘍が潰れて死ぬことがある

灸:3壮

9 水分

9 水分

部位:上腹部、前正中線上、臍中央の上方1寸。
取穴:神闕の上方1寸に取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:上腹壁動脈

漢字の意味

水 = 液体

分 = わかつ、離す

液体を分つ、離す=抜き取る

※ 水腫病:腹水の場合に、貯留した液体を、よう鍼(竹の管で刺しこんで水を出すもの)で抜き取るところの穴の意。また、水症に効ある穴の意

施術

鍼:1分

灸:5壮

10 下脘

10 下脘

部位:上腹部、前正中線上、臍中央の上方2寸。
取穴:中庭と神闕を結ぶ線を4等分し、神闕から4分の1のところに取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:上腹壁動脈

漢字の意味

下 = した

脘 = 胃

胃の下口=幽門部に当たる穴の意

「脘」は胃腑のなかの管全体を示す

施術

鍼:5分

灸:5壮

11 建里

11 建里

部位:上腹部、前正中線上、臍中央の上方3寸。
取穴:中脘を取り、その下方1寸に取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:上腹壁動脈

漢字の意味

建 =覆す、反転する

里 =居るところ、場所、部位

反転する部位。上脘穴より下脘穴までは胃の部位。

胃の下口の幽門部より上の、反転するところ = 胃角

※ 胃角に当たるところの穴の意

 

施術

鍼:5分 10呼

灸:5 壮

12 中脘

12 中脘

部位:上腹部、前正中線上、臍中央の上方4寸。
取穴:中庭と神闕を結ぶ線の中点に取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:上腹壁動脈

漢字の意味

中 = 真ん中

脘 = 胃

胃の真ん中に当たる穴の意

 

施術

鍼:1寸2分

灸:7壮

 

13 上脘

13 上脘

部位 :腹部、前正中線上、臍中央の上方5寸。
取穴:中脘を取り、その上方1寸に取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:上腹壁動脈

漢字の意味

上 = うえ

脘 = 胃

胃の上口=噴門部にあるあたる穴の意

 

施術

鍼:8分

灸:5壮

14 巨闕

14 巨闕

部位:上腹部、前正中線上、臍中央の上方6寸。
取穴:中庭と神闕を結ぶ線を4等分し、中脘から4分の1のところに取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:上腹壁動脈

漢字の意味

巨 = 大きい

闕 = 欠ける

大きく欠ける

胸郭の前下部が大きく欠けたところ=心窩部にある穴の意

また、闕は宮殿、大きい宮殿=神の舍(やど)るところ=心を表す

※ 心の下縁にある穴。

心経の募穴の意

施術

鍼:6分 7呼

灸:5壮

15 鳩尾

15 鳩尾

部位:上腹部、前正中線上、胸骨体下端の下方1寸。
取穴:中庭の下方1寸に取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:上腹壁動脈

漢字の意味

鳩 = ハト

尾 = お

鳩の尾で胸骨剣状突起の部の形状が、鳩の尾に似ていることから、鳩尾骨という。

鳩尾骨の上にある穴の意

 

施術

鍼:禁刺

灸:禁灸

16 中庭

16 中庭

部位:前胸部、前正中線上、胸骨体下端。
取穴:前正中線と胸骨体下端との交点に取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:上腹壁動脈

漢字の意味

中 = 中央

庭 =宮殿(君主)の庭園

王宮の前の広場で、膻中は心包のあるところである。心包のある膻中穴の下にある穴の意

施術

鍼:3分

灸:5壮

17 膻中

17 膻中

部位:前胸部、前正中線上、第4肋間と同じ高さ。
取穴:胸骨前面の正中線上で、第4肋間の高さに取る。

解剖

解剖:白線
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:上腹壁動脈

漢字の意味

膻 = 心包

中 = 一致する

心包のある所に一致する穴の意

※ 心包経の募穴の意

 

施術

鍼:

灸:5壮

 

18 玉堂

18 玉堂

部位:前胸部、前正中線上、第3肋間と同じ高さ。
取穴:胸骨前面の正中線上で、第3肋間の高さに取る。

解剖

解剖:
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:内胸動脈の枝

漢字の意味

玉 = 大事な

堂 = 寝殿、高殿 → 宮殿の意

神のいる所=心のある部に当たる穴の意

 

施術

鍼:

灸:5壮

19 紫宮

19 紫宮

部位:前胸部、前正中線上、第2肋間と同じ高さ。
取穴:胸骨前面の正中線上で、胸骨角の下方に取る。

解剖

解剖:
筋枝:
皮枝:肋間神経(前皮枝)
血管:内胸動脈の枝

漢字の意味

紫 =

宮 =

紫宮とは、天帝の居、天子のおるところ、神仙のおるところ、とある。

天の気=神の舎(すまい)るところ、心のある部の膻中穴・玉堂穴より最上部に当たる穴の意

 

施術

鍼:寸 呼

灸:5壮

20 華蓋

20 華蓋

部位:前胸部、前正中線上、第1肋間と同じ高さ。
取穴:胸骨前面の正中線上で、胸骨角と胸鎖関節の高さとのほぼ中央に取る。

解剖

解剖:
筋枝:
皮枝:鎖骨上神経・肋間神経(前皮枝)
血管:内胸動脈の枝

漢字の意味

華 =

蓋 =

華蓋とは君主にさしかける日傘を指し、肺の臓の象(かたち)を表している。

肺の別名でもある。

肺は臓腑の中で一番高いところにあり、心(君主)や臓腑を守っていることから、華蓋とも結びついたとされる。

肺経(気管)の下で肺の八葉が付着している部の穴の意。

解剖的にも、気管分岐部と一致する。

肺が八葉? 東洋医学的臓腑の考え方

『難経』(四十二難)では、次のように表現されています。 「肺は重三斤三両,六葉両耳,凡て八葉,魄を蔵するを主る」 =肺は、重さが三斤三両、六つの葉と二つの耳、全部で八つの部分から構成されている。魄を蔵 ...

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施術

鍼:寸 呼

灸:5壮

21 璇璣

21 璇璣

部位:前胸部、前正中線上、頸窩の下方1寸。

取穴:天突の下方1寸に取る。

解剖

解剖:
筋枝:
皮枝:鎖骨上神経・肋間神経(前皮枝)
血管:内胸動脈の枝

漢字の意味

璇 = 美しい玉 (星の名 北斗の第2星)

璣 = 円くない玉、角のある玉、小さい玉 (星の名 北斗の第3星)

胸部正中線の、天突穴より中庭穴までを北斗として、上から2番目の璇にあたる穴で、

胸骨の陥凹ではなくて、骨の曲がり角=凸面部=璣にあたるところの穴の意

 

施術

鍼:3分

灸:5壮

22 天突

22 天突

部位:前胸部、前正中線上、頸窩の中央。
取穴:左右の鎖骨内端の間で、最もくぼんだところに取る。

解剖

解剖:胸骨舌骨筋
筋枝:頚神経ワナ
皮枝:頚横神経
血管:下甲状腺動脈

漢字の意味

天 =鎖骨より上を、天の部

突 =急に出る

天の部に急に出る。

※胸部より肺経=気管が天の部(頸部)に急に出てきているところ。

胸骨柄の上部の気管の前にある穴。頸静脈窩部にある穴の意

 

施術

鍼:1寸 7呼

灸:3壮

 

23 廉泉

23 廉泉

部位:前頸部、前正中線上、喉頭隆起上方、舌骨の上方陥凹部。
取穴 :頸部を軽く後屈して舌骨を触れ、その上際陥凹部に取る。

解剖

解剖:胸骨舌骨筋
筋枝:頚神経ワナ
皮枝:頚横神経
血管:上甲状腺動脈

漢字の意味

廉 = 角

泉 = いずみ → 陥凹部

角の陥凹部

※喉頭隆起上部の陥凹部にある穴の意

 

施術

鍼:2分 3呼

灸:3壮

 

24 承漿

24 承漿

部位:顔面部、オトガイ唇溝中央の陥凹部。
取穴 :顔面の正中線上でオトガイ唇溝の中央に取る。

解剖

解剖:口輪筋・下唇下制筋
筋枝:顔面神経(下顎縁枝)
皮枝:下顎神経(三叉神経第3枝)
血管:下唇動脈

漢字の意味

承 = 受ける

漿 = 糊状・粥状の飲みもの。

漿を受ける = 下唇を表す

また、糊状の飲み物を飲むときに唇につく所。下唇の尖端を表す。

※下唇中央の尖端、赤白肉際にある穴の意

施術

鍼:2分 6呼

灸:3壮

 

 

 

 

 

 

 

 

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杉本敏男

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