うつ病やパーキンソン病、自閉症も腸内環境が原因となる
かつて、脳は全身の機能を支配していると考えられていました。
そう信じている人も多いはずです。
腸の状態も、脳で感知した不安が、腸に伝えられ反映していると考えられてきました。
ところが、最近になって、腸が感知したたくさんの情報を、処理して脳へ伝えていることが明らかになってきました。
人の体は脳より腸の影響を受ける
研究によると、脳から腸へと伝わる情報よりも、腸から脳への情報量のほうが、多いと考えられています。
脳は腸の状態や送られてくる情報に大きく影響を受けているということです。
最も新しい研究においては、腸から脳に送られる情報に、腸内の微生物(腸内細菌)の働きが影響を与えていることも明らかになりつつあります。
腸の情報を伝える「迷走神経」
腸には、腸管神経系という独自の神経ネットワークが発達していて、脳と腸は情報を交換しあっているということ。
脳と腸の情報交換は、「免疫系」、「内分泌系」、「神経系」を介して起こっています。
なかでも、腸から脳へ情報を伝えるルートとして重要なのが、「迷走神経」。
パーキンソン病や認知症(レビー小体型)の原因の一つとして、大腸の中にシヌクレインというたんぱく質の過剰な発生があります。
このタンパク質が迷走神経を通じて、脳に蓄積するために発症するということも明らかになっています(参考文献https://www.amed.go.jp/news/release_20200207.html)。
便秘と認知症の関係
うつ病、自閉症、パーキンソン病などの患者には、発症の10〜20年前から、便秘が多いという研究結果もあります。
便秘だけでなく、REM期睡眠行動異常症(RBD)や嗅覚低下なども前駆症状(prodromal症状)もみられることが多いので、合わせて予防に活かしていきましょう。
まとめ
腸内環境と脳の関係は、今後さらに研究が進められていきます。
病院や薬に頼り切らずに、腸内を整える事も心がけることが大事ですね。