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腰が痛い

ただの腰痛だと楽観してたら「多発性骨髄腫」と診断された件について

 

本当にあったケースです。
腰が痛いと訴えてきて、問診から違和感ありまくったので、近くの整形外科をそのまま受診してもらいました。

その後、連絡来てすぐに入院がきまったと伝えてくださいました。

この「多発性骨髄腫」とは一体どんな病気なのでしょうか?

多発性骨髄腫とは?

「白血球」という血液の成分ががん化してしまうことで重篤な症状をおこしてしまう病気のことを言います。

人の体を流れている血液は骨の中心にある「骨髄」と呼ばれる場所で作られています。骨髄では血液の成分である、赤血球や血小板、「白血球」などの細胞が生まれています。その中でも「白血球」は体の中に入ってきた細菌やウイルスの病原体の「異物」から守ってくれる役割を持っています。

「白血球」はいくつか種類があって、免疫に重要なのは「Bリンパ球」とよばれる細胞です。

原因とは?

体の中に入って来る異物を発見すると「Bリンパ球」は「形質細胞」とよばれる細胞に形を変えます。さらに異物を攻撃できるように「抗体」に変身します。

「多発性骨髄腫」では、この「形質細胞」がうまく働かなくなってしまいます。この形質細胞を「骨髄腫細胞」と呼びます。
「骨髄腫細胞」は、正常な異物を攻撃してくれる「抗体」をつくることができない代わりに、「Mタンパク」という毒性のある物質を作ってしまいます。

「Mタンパク」が増え続けると、様々な症状を起こしてしまいます。さらに、がん化した「骨髄腫細胞」も骨髄中にどんどん増えてしまい、きちんと血液が作られないなどの障害が起きてしまいます。

多発性骨髄腫の症状とは?

「多発性骨髄腫」の3大症状は以下の通り。

貧血
骨痛、骨折など骨の症状
腎臓機能の悪化

貧血

骨髄でがん化する細胞が増えることで、血液が作られなくなります。結果として貧血が怒ってしまいます。

骨の症状

骨髄が脆くなり骨折が起こりやすくなってしまいます。さらに、腰痛や背部痛があることも多いです。

腎臓の機能の低下

「Mタンパク」という必要のないものができてしまうので、腎臓に運んで排出しようとします。しかし、この「Mタンパク」が多くなると腎臓に沈着してしまい、腎臓の働きをじゃましてしまいます。結果として、おしっこがきちんと作られなくなったり、むくみがでたりします。

これらの3大症状を基本に、様々な症状をきたしてしまいます。
白血球などの減少は「白血病」でも見られますが、骨に障害が怒ってしまうのは「多発性骨髄腫」の特徴でもあります。

他の注意したい症状とは?

血球が減少する

赤血球が減るために貧血になることが多いです。その他、全身に酸素が行き渡らなくなってしまうために、めまい、だるさ、疲れやすい、息切れ、動悸などもおこります。
白血球が減ると、風邪をひきやすくなったり、口内炎、尿路感染症などを引き起こしやすくなります。血小板が少なくなると、怪我をすると血が止まらなくなったり、いつのまにかあざができるようになったり、鼻血や歯茎からの出血などがあります。

骨に障害が起こる

骨髄の細胞ががん化して言ってしまうために骨がもろくなります。骨折しやすくなったり、腰や背中の痛みを訴えることもあります。骨の成分であるカルシウムが血液中に溶け出してしまいます。

ひどくなると高カルシウム血症となり、口が渇いたり、便秘やぼんやりしたりという症状も現れてしまいます。

腎臓の機能が悪くなる

腎臓に「Mタンパク」が沈着すると、腎臓の機能がきちんと果たせなくなり、おしっこの量が減ったりむくみがきつくなったりします。

その他

抗体が作られなくなるために、発熱がずっと続いてあり、風邪を引きやすくなったり、口内炎が治らないなどの症状もあります。 血中に「M蛋白」が多くなりすぎると血液がドロドロになって頭痛を起こしたり、視力が低下したりすることもあります。

心臓やその他の消化器系に「M蛋白」が沈着すると不整脈や動悸手足のしびれ下痢などを起こしてしまいます。

なぜ整体で「多発性骨髄腫」なのか?

多発性骨髄腫の患者さんが最初に訴えられる症状は骨の痛みです。半数以上の患者さんに骨の痛みや腰の痛みが見られます。そのため、整形外科もしくは整体へ行かれる患者さんが多いという事実もあります。

骨が痛い、痛みの場所が移動するという場合には単なる腰痛ではなく「多発性骨髄腫」の可能性を考慮しないといけません。
他には貧血や腎臓の検査を受けた際に見つかることも多くあります。健康診断での血液検査でわかる場合もあります。
もしそれらの検査で、「多発性骨髄腫」が疑われる場合、血液検査、尿検査、骨髄検査、画像検査などを行って診断が確定されます。

まとめ

「多発性骨髄腫」の最初の症状は骨の痛みや腰の痛みであることから整体院でも、ごく稀に見つかることがあります。腰が痛いからといって安易に考えずに、いつもと違う痛みであればかかりつけの整体の先生に相談をしてください。

骨の痛みや貧血、おしっこの量などに異常があれば「多発性骨髄腫」である可能性も十分に考えられますので。

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  • この記事を書いた人

杉本敏男

大阪八尾市でダイエットと腰痛を栄養で解消する整体院を経営しています。身体だけでなく精神的な痛みや疲れも栄養を変えれば大抵は改善してしまいます。もしあなたがどこへ行ってもよくならない、痛みを抱えておられるのであれば当院へ一度、お越しください。