「血の巡りが悪いですね」と言われると、血管の中を流れる血液そのものが滞っているイメージを持つかもしれません。しかし東洋医学で使われる「血(けつ)」や「瘀血(おけつ)」という言葉は、現代医学の血流検査や血液検査とそのまま同じ意味ではありません。
さらに「血虚」は単純な貧血とも異なります。八尾市で鍼灸や東洋医学を受ける方が混乱しやすい「血」「血虚」「瘀血」と、一般にいう血流の違いを整理します。
東洋医学の「血」と現代医学の血液は同じ?
東洋医学の「血」は、身体を養い、潤し、精神活動を支えるものとして説明される伝統的な概念です。現代医学でいう赤血球、ヘモグロビン、血小板などの血液成分と一対一で対応するものではありません。
そのため「血が足りない」と表現されても、血液検査で貧血があると確定した意味ではありません。反対に、医学的な貧血が疑われる症状がある場合は、東洋医学的な説明だけで済ませず血液検査などを受ける必要があります。
血虚とは?
血虚は、東洋医学で身体を養う「血」の働きが不足している状態を表す概念です。顔色、皮膚や髪の乾燥感、目の疲れ、眠り、月経の状態など、複数の情報をまとめて考えます。
一方、現代医学の貧血はヘモグロビン値などを用いて診断されます。疲れ、息切れ、動悸、立ちくらみなどが強い場合は「血虚だから」と自己判断せず、医療機関での検査を優先してください。
瘀血とは?
瘀血は、東洋医学で「血の巡りが滞った状態」として扱われる概念です。固定した痛み、刺すような痛み、皮膚や舌の色の変化などを参考にする場合があります。ただし、瘀血という言葉は血栓、動脈硬化、静脈血栓症など現代医学の疾患名ではありません。
特に片脚だけが急に腫れる、赤く熱を持つ、強い痛みが出る、さらに息苦しさや胸痛を伴う場合は「瘀血」と考えて鍼灸だけで対応せず、速やかな医療機関受診が必要です。
「血流が悪い」とは別に考える
一般に血流という場合、血液が血管内を流れる現象を指します。血管の状態や循環は、血圧測定、超音波検査、血液検査など現代医学の方法で評価されます。東洋医学の血虚や瘀血は、そのような検査結果を置き換えるものではありません。
鍼灸の説明では「巡り」という表現が便利なため使われることがありますが、血管の狭窄や血栓が施術で確認できるという意味ではありません。専門用語の境界をはっきりさせることが大切です。
セルフケア
冷えと痛みの時間帯を記録する
手足の冷えや痛みがある場合、朝・昼・夜のどの時間帯に強いか、動くと変化するかを記録します。東洋医学的な問診だけでなく、医療機関に相談するときにも役立ちます。
強い息切れや動悸を見逃さない
疲れやすさを「血虚」と思っていても、階段で強く息切れする、動悸が続く、顔色不良が目立つなどの場合は貧血などの確認が必要です。早めに医療機関へ相談してください。
片側だけの急な腫れは自己ケアしない
片脚だけの急な腫れ、熱感、強い痛みなどがある場合は、揉んだりストレッチしたりせず医療機関へ相談してください。胸痛や呼吸困難を伴う場合は特に緊急性を考える必要があります。
当院で大切にしている考え方
杉本接骨鍼灸院では、「血の巡り」という言葉を使う場合でも、現代医学の血流と東洋医学の血・瘀血を混同しないようにしています。相談時には、冷えや痛みの場所、症状が変化する時間帯、睡眠、月経、疲労感、皮膚の状態などを確認し、必要に応じて舌や脈の所見も参考にします。
一方で、貧血が疑われる強い倦怠感や息切れ、急な片脚の腫れ、胸痛などは、鍼灸院だけで判断する内容ではありません。東洋医学の評価と医療機関で必要な検査を区別し、安全に相談先を選べることを重視します。
まとめ
東洋医学の血虚や瘀血は、現代医学の貧血や血流障害と同じ言葉ではありません。血虚は東洋医学的に「血の働きが不足している」状態、瘀血は「巡りが滞っている」状態を表す概念ですが、医学的な病気の診断には検査が必要です。八尾市・恩智駅周辺で「血の巡りが悪いと言われたけれど意味が分からない」という方は、何の症状を根拠にそう説明されたのかを整理してご相談ください。東洋医学の言葉と現代医学の用語を分けて理解することが、身体の状態を正しく捉える第一歩です。
院情報
杉本接骨鍼灸院
大阪府八尾市恩智中町1-35-1-103
072-943-6521
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