「必須脂肪酸とロキソニンが関係してるの知ってますか?」
「ロキソニンを処方されると必ず胃薬も付いてくる理由を知っていますか?」
この記事は、ロキソニンと脂肪酸、栄養について理解すべき内容が書かれています!
【脂肪とダイエットと薬の関係】必須脂肪酸とは?
「エイコサノイド」を作るために必要な脂肪酸を「必須脂肪酸」と言います。「エイコサノイド」とは局所的に働くホルモンのような物質で「プロスタグランジン」、「トロンボキサンチン」、「ロイコトリエン」と呼ばれる物資が含まれます。
これらは体内で免疫を上げるもの、免疫を下げるもの、血液をドロドロにする、血液をサラサラにする、炎症を抑えると言う作用を持ちます。つまり免疫力や血液の粘性の調節に大きく関わっています。
【脂肪とダイエットと薬の関係】|ダイエットだけじゃない、脂質の関わり
必須脂肪酸から作られる「エイコサノイド」は細胞膜を構成するリン脂質から作られますが、この時に「ホスホリパーゼ」という酵素が働きます。
この「ホスホリパーゼ」の働きを抑える作用を持つのが「ステロイド」です。
「エイコサノイド」の悪い方の影響が強くなってしまうと、炎症が強くなったり、喘息が出てしまったりします。こういった症状を抑えるためにステロイドが使われることがあります。しかし、ステロイドは体に良い影響を与える「エイコサノイド」の働きも抑えてしまうという副作用を持ちます。
炎症を起こしたり、喘息を起こしたり、「エイコサノイド」の悪い方の影響だけを抑える目的で「NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)」という薬があります。アスピリン、ロキソニン、ボルタレン、イブプロフェンなどが含まれます。しかし、炎症を起こしたり、喘息をこしたりするような悪い方の影響を及ぼす「エイコサノイド」にも胃の粘膜を守るという良い面もあります。これらの「痛み止め」、「抗炎症剤」を飲むと胃が荒れてしまうのは、このためです。
【脂肪とダイエット】ステロイド薬の効果と脂質代謝の関係:まとめ
抗炎症剤としてよく処方されるロキソニンなどは痛み止め、炎症を抑えるという効果は確かにありますが、胃の粘膜を保護する作用も消してしまいます。
だからこそ、同時に胃薬を処方されます。
「副作用」という言葉は、使い勝手がいいけれども、無責任な言葉です。
副作用といえども、その薬の作用には違いありません。薬が処方される際には「作用」が注目されるだけで、「副作用」はそれほど注意はされません。
しかし、ロキソニン一つとっても、確かに痛みを止めることはできるけれども、胃の粘膜を荒らすということを理解した上で服用すべきです。
このブログでずっとお話ししているように、食べ物、口に入るものが体を作っています。特に消化器官である「胃」の役割はとても大きいのものです。どうしても痛みでは飲むことを選択するのは仕方ありません。ただし、「痛み止め」は痛みを止めるだけのものではありません、体に本来備わっている機能も下げてしまう可能性が高いです。
「痛み止め」を飲んでいると根本的な治療にならないばかりか、痛みを長引かせるリスクがあることを理解なさってください。