この記事では、『クーラー病』の解説と対策に必要な栄養素を紹介しています。
本格的に夏が来る前に、食事に取り入れたり、サプリメントなどで補充していきましょう。
クーラー病とは?
だんだんと暑くなって来ていますね。先週までは上着が必要なくらい、寒かったのに、もう半袖じゃなきゃ過ごせない!なんて急激な気温の変化についていくのも大変です。
これからの季節は特に、外はめっちゃ暑いのに、一旦、建物の中に入るとクーラーが効きすぎて寒いくらいなんてことが多いいですよね。そんなことを繰り返していると、体調を崩しやすくなってしまいます。
夏になると、体がだるいと感じたりすることが増えてしまうなら、それはエアコンによる『クーラー病(冷房病)』かもしれません。
簡単にいうと、気温、室温の変化についていけずに体温の調整が難しくなってしまうので「冷え症」となってしまっているせいかもしれません。「冷え性」は女性に多いのですが、『クーラー病』は女性だけでなく、男性にも起こるので、十分にケアをしてもらいたいです。
冷えてしまうとダイエットの妨げにもなってしまいかねませんので、ご注意を!
クーラー病(冷房病)の原因とは?
クーラー病というのは、医学的に認められた正式な病名ではありません。クーラーをガンガンかけた環境と外気温との温度差で生じてしまう自律神経のバランスの乱れが原因でおこってしまう「体温の調節機能の不全」となります。
自律神経には交感神経と副交感神経の2種類あります。
簡単にいうと交感神経は体を緊張させるように働き、血管を収縮させます。一方の、副交感神経は、リラックする時に働いて、血管を拡張します。この2つの神経がバランスを取ることで、消化吸収、体温、ストレスなどの調整しています。
暑い環境では副交感神経が優位になります。体内に熱がこもりすぎないようにするために、血管を膨張させて体内の熱を外へ放出しようとします。
しかし室内でクーラーをガンガンかけて、室温を下げてしまうと体が冷やされてしまいます。体が冷やされることによって、体温を逃がさないように交感神経が優位になってしまいます。結果的に、血管を収縮させてします。
自律神経のバランスがくずれてしまう環境とは?
血管の拡張、収縮を頻繁に繰り返すことで、徐々に自律神経が調整が追いつかなくなってしまいます。しまいには、体温調節が上手にできなくなってしまいます。『クーラー病』の原因はここにあります。
『クーラー病』になってしまうと、自律神経の調整機能がうまく働かなくなってしまうことがあります。そうなると、夏場だけでなく年中『冷え症』に悩まされてしまいかねません。
クーラーが効きすぎた室内から外に出たときに、「ホッ」とする感じを毎日のように実感しているならクーラーの設定温度を考えた方がいいでしょう。
クーラー病のおもな症状とは?
クーラー病の症状には下記のようなものがあります。
全身のだるさ・疲労感
手足の冷え
頭痛・肩こり・腰痛
やる気がでない
集中できない
イライラする
眠りが浅い、不眠
食欲不振
手足のむくみ
下痢・便秘
肌荒れ
めまい
上記のような症状があって原因がわからないなら、『クーラー病』かもしれません。
「クーラー病」と「夏バテ」の違いは?
クーラー病と同じ時期に問題になるのが、「夏バテ」「熱中症」。
どれも初期の症状が似ていますが、原因が違うので対処も違って来ます。簡単でいいので、違いを把握しておきましょう。
夏バテ、熱中症の原因は「暑さ」です。暑すぎて、体温が上がりすぎたり、脱水に陥ったりすることで体調が悪くなってしまいます。体温が上がると、血管を拡張させて温度を逃がさないといけないのですが、暑すぎてそれが追いつかなくなってしまいます。
クーラー病の原因は外気温と室温との温度差が原因ですので、冷えすぎないようにすることが対処法になりますが、夏バテや熱中症が怒った時には、対処は「冷やす」ことが中心になります。なので、原因、対処法が真逆になってしまいます。
『クーラー病』の対策とは?
クーラー病の対策の1番は「ならないように気をつける」です。
とはいえ、温暖化の影響か、夏の最高気温がどんどん上がっていく昨今で、クーラーを使わないという生活は、現実的ではありません。
「クーラー」をかけるにしても、設定温度を下げすぎないことです。28度というのが一般的に言われていますが、他には外気温との差を5度以内することも有効な対処法をしてあげられています。
5度以内にしておけば、クーラー病の原因である「自律神経のバランスの乱れ」が少なく済みます。
我慢しすぎても夏バテや熱中症などの心配もあるので、こまめに設定温度を変えることも一つの対処法です。
冷えすぎないように体を温めること
職場や学校などで、自分で設定温度が自由にできない場合には、冷えた体を温めて自律神経の機能を回復しておくことが重要です。
例えば、上着や膝掛けなど用意しておくのもいいですし、夏場でも半身浴を取り入れたり、シャワーだけで済まさずに、湯船に15分はしっかりと浸かるようにするなど。
適度な運動も
冷え切った体をそのまま放置しておくのではなく、適度な運動をすることで体温が回復します。さらに筋肉量を増やすことで代謝も上がりますので、体温が下がりにくくなります。
ラジオ体操やストレッチなど簡単なものでも十分なので、職場などならお昼休憩に外へでて屈伸や会社の周りを少し歩くなどしても有効です。
とにかく無意識のうちに、体が冷えすぎていることを理解なさってください。
『クーラー病』に効く食べものは?
運動やお風呂以外にも食事でも『クーラー病』の対策ができます。
体を温める食材を食事で摂取していくことで、予防にもなります。さらに夏場で暑くて食欲がなくなるということも予防できます。以下に体を温めてくれる食材をあげておきます。
ダイエット時にも摂取できるように糖質の含有が少ないものを選んでいます。
ショウガ(乾燥)
にんにく
玉ねぎ
唐辛子
ネギ
鶏肉
あじ
さば
「夏野菜が体を冷やすは本当か?」についてはこちらをどうぞ!
東洋医学も効果的!
お灸には熱いものから暖かく感じるものはまで、使い方が様々です。体の冷えを取るために温灸をする女性も多いです。肩こり、腰痛、生理痛なども冷えが原因になっていることがほとんどです。
だから、普段から定期的に温灸をしておいて予防することも効果的です。
月に1度程度、専門家のところで治療を受けながら、その時の症状に効果的なツボを教えてもらってお家でもお灸をする方が多くいらしています。お家でできるのも、いいですよね。
お灸独特の煙の香りに癒されるという女性も。(^。^)
近頃は「アロマ灸」といって、フルーティな香りがするものもありますので、一度試してみては?
自律神経のバランス調整を助ける栄養素とは?
クーラー病は自律神経の調整の不全です。医学的に実証されているシンプルな生理学から説明すると摂っておいてほしい栄養素があります。
それらの栄養素を摂取することで自律神経の働きがスムースになります。
食事も摂取することができますが、食材には必要な栄養素だけでなく、他に必要ないものまで摂取しないといけないので、サプリメントをオススメします。
ビタミンB群:強いストレス下にあると、消費が多くなるので、こまめに摂取。神経の働きを正常に保つ働きがあります。
ビタミンC:ストレスに対して、副腎皮質はホルモンを分泌して抵抗力を高めます。このホルモンの合成に欠かせないのがビタミンC。
ビタミンA、E:自律神経をコントロールし、症状を緩和させる効果があります。
「クーラー病の原因と対策」のまとめ
ここ数年、夏の最高気温が観測史上最高ということが続いています。40度を超える地域が続出するなどとんでもないことですよね。
だからこそ、クーラーの使用が必須になります。しかし、夏になると必ず体調が悪くなるなどあって、原因が特定されないなら、クーラーの使い方に注意してみましょう。
うまく付き合うことで、快適な生活を送ることができますし、クーラー病だけでなく、熱中症や夏バテの防止にも繋がると思いますので、暑くなった時に気をつけるのではなく、食事から改善して、日頃から取り組みましょう。
体を温める食材を取り入れる前提は低糖、高タンパク、適度な運動、質の良い睡眠です。
この夏、快適に乗り越えましょう(^。^)