口から入った食べ物は、腸で吸収されて必要な形に変えられて全身へ送られます。
なので、腸の状態を万全にすることが、元気な体やメンタルを維持することの基本になります。
腸と脳は「脳腸相関」と呼ばれるほど密接な関係にあり、腸の状態が心身の状態を左右するといっても過言ではありません。
腸内環境を整えるために実践することを総じて「腸活」と呼びます。
あなたの腸内環境はどうなってる?
『「腸の力」であなたは変わる: 一生病気にならない、脳と体が強くなる食事法』(デイビッド・パールマター, クリスティン・ロバーグ著 三笠書房)
という本の中で紹介されていた腸内環境のチェック項目を引用させていただきます。以下の通り。
YESが多いほど腸内環境にダメージのリスクが高い!
- 食事はパンや麺類などの炭水化物が中心
- 甘いお菓子ジュースや炭酸飲料が好き
- 子供の頃耳や喉の感染症に頻繁にかかった
- 2から3年に1度以上抗生物質を服用する
- 胸焼けや胃酸の逆流を防ぐ胃腸薬を飲んでいる
- 食べ物や化学薬品にアレルギーがある
- 自己免疫疾患と診断されたことがある
- 二型糖尿病にかかっている
- 帝王切開で生まれた
- 母乳よりほとんど粉ミルクで育った
- 標準体重を9キロ以上上回っている
- 気分が落ち込みがちだ
- 日常的に便が緩いあるいは便秘症だ
「はい」の数が多いほど、腸内環境にダメージがある可能性が高いそうです。あなたはいくつ当てはまりましたか?
日常生活での腸内環境チェック!
<便の状態>
□ 便やおならの臭いが強い
□ 便が硬い、コロコロ便で出にくい
□ 排便後でも便が残っている感じがする
□ 便の色が黒い
□ 下痢や便秘がまちまち
□ 排便時間が不規則
- 便が硬くなったり、臭いが強くなるのは、腸内に滞っている便が有害な物質やガスを出すことが原因です。
- 便の形や色は腸内の状態を表しています。赤色や黒色の便は病気の疑いがあり、下痢や便秘の場合は、腸内に炎症がある可能性があります。
- 便の状態は腸内環境をチェックするためにとても有効です。
<毎日の食事>
□ 肉料理や炭水化物が多く、野菜が少ない
□ ヨーグルト・キムチなどの発酵食品や乳酸菌が含まれる食品を摂らない
□ 外食が多く、自炊しない
□ ほぼ毎日お酒を飲む
- 悪玉菌は肉類に含まれる脂肪やタンパク質を主なエサにして有害物質を作り出します。
- 肉類が多く、野菜が少ない食事だと、悪玉菌が増えるリスクが高くなります。
- 食物繊維の摂取が不足すると、便秘になりやすくなってしまいます。
- 乳酸菌を摂ることで、悪玉菌の増加を抑える効果が期待できます。
- アルコールは肝臓に負担がかかり腸内フローラのバランスを崩してしまいます。
- たばこを吸うと、口腔内細菌や腸内細菌のバランスを変化させる可能性があります。
思い当たる原因がある人は、毎日の生活のなかで腸内環境を改善する努力をすることをおすすめします。
<生活習慣>
□ 運動不足
□ 夜更かしすることが多い
□ 眠りにくく、寝ても目が覚めやすい
□ 肌荒れ、吹き出物などのお肌の悩みがある
□ ストレスを感じることが多い
□ 喫煙
それぞれの項目で、1つ以上チェックがつく人は腸内環境バランスが乱れている可能性があります。
「病は気から」じゃなくて「腸」から!
医療技術の進歩により多くの病原菌が死の原因になることが減ったし、エイズやがんなどの重篤な病気の死亡率もかなり低くなってきています。
一方でうつ病やアルツハイマー病などの神経系の病気に罹患する人が増加しているという現実もあります。
これらの脳の病気に関して特効薬と呼ばれるものが少ないけれども、これらの病気と腸内の環境の状態が密接な関係にあることが解明されてきています。
腸は身体全体の健康と精神状態にかなり深く関わっているということが分かってきています。
そして中でも腸内細菌にスポットが当てられています。
上記のチェックリストで「YES」が多い人ほど、腸内環境が悪化するリスクが大きいことを自覚して、予防もしていきましょう。
まとめ
腸は「第2の脳」とも呼ばれるほど、身体の全てに関与する器官です。
腸の働きは腸内の細菌叢(腸内フローラ)の状態によって左右されます。腸内フローラを整えるためにはまずはあなたの腸内の状態を知ること、その上で過不足を判断して、食事、運動、睡眠を規則正しく行うことにあります。
最近では病院に行かずとも、簡単にネット経由で調べられるので便利です。