体重が短期間で大きく変動することを「ヨーヨーダイエット」といいます。
いくつかの研究で「ヨーヨーダイエット」のリスクとその対策も明らかになっています。
減量後のリバウンドは実は危険
ダイエットは健康に役立つだけでなく、2型糖尿病、高血圧、脂質異常症など病気の改善につながることも科学的に証明されています。
その中で、「なるべく楽に、手っ取り早く減量しよう!」と考える人は多いはず。
最近では、パーソナルトレーニングで短期間で痩せられると宣伝されていて、さらに「手っ取り早く」が強調されているかもしれません。
無理な食事制限とその人が習慣にできないトレーニングを組み合わせた方法は短期的には効果があるとおもいます。
しかし、長期的に見て、リバウンドする確率はとても高くなるのは、CMなどで一度、減量に成功した芸能人が、かなりの割合でリバウンドをしていることからもわかる。
体重が短期間のうちに、大きく上下するダイエットを「ヨーヨーダイエット」と呼びます。
急激な減少であっても、増加であっても、健康に悪い影響を与えるということが分かってきています。
肥満傾向の人にとって、体重を落とすことは重要ですが、リバウンドするようなやり方は、逆効果になってしまうこともあります。
ヨーヨーダイエットで死亡リスク3.5倍も
ある研究によると
体重を5kg以上減らした後でリバウンドして元の体重に戻った女性は、体重が安定している女性に比べ、心臓突然死のリスクが3.5倍に高まるということが明らかにしています。
他の研究によれば、急激な減量は骨量や筋肉の減少を引き起こすということも示唆されています。
骨量が少なくなると、加齢とともに骨折のリスクが高まります。
一度、骨量を減らすと、骨量は戻りにくく、リバウンドして体重が増えると骨折のリスクがさらに高まってしまいます。
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— 佐々木、正子、 (@bMenGNIxpvk2of7) October 24, 2019
無理な食事制限を伴うダイエットでは運動をしていても、筋肉も少なくなってしまいます。
摂取カロリーを減らすことは必要ですが、体を作るためのタンパク質、ビタミン、ミネラルを不足させないことが重要です。
ヨーヨーダイエットの原因とは?
「ヨーヨーダイエット」が起こるのには、本人の努力の量や、やる気の問題だけではありません。
「ホメオスタシス」という体の機能を維持する仕組みも関係しています。
ホメオスタシスとは?
「ホメオスタシス」というのは、体が正常に動くために血圧や血糖値、体温、心拍数などを維持する仕組みのことをいいます。
ダイエットでは、体に入ってくるエネルギーが減ってしまうと、エネルギー消費をなるべく少なくさせてしまいます。
食事の改善を実践すると、順調に体重が減ることが多いですが、ある時期になると体重がな減らなくなる時期があります。
これは身体の正常な反応で、「ホメオスタシス」が働いています。
食事から得られるエネルギーが減ってしまって、身体のエネルギー消費量(代謝)も減少してしまいます。結果、なかなか体重が減らなくなってしまいます。
多くの場合、この段階で諦めて、食事の量を元に戻すと、燃費が良い体ができているので、同じ量を食べても体脂肪がつきやすくなってしまいます。
逆に、体重が減らないからと、もっと食べる量を減らしてしまうと、さらに骨や筋肉が落ちてしまい、代謝が下がってしまうことになります。
「ヨーヨーダイエット」を防ぐためには
米国の医学会によると、急激なダイエットではなく、時間をかけて体重を落とすことが「ヨーヨーダイエット」を防ぐために必要としています。
目安として、1か月に1キロ〜3キロずつ減らしていくと、リバウンドが起こりにくくなります。
まずは続けられることを
ダイエットのために、食事の量や運動の行動の目標を立てても、うまく進まず落ち込むこともあります。
さらに、目標に向かって、実行できないことで自己嫌悪に陥ることもあります。
ダイエット自体がストレスとなってしまって、継続できない人がたくさんいらっしゃいます。
そうならないために、無理なく続けられる目標を立てることが大事です。
まとめ
ダイエットを開始して、数キロ痩せて停滞したとき。
その停滞は身体の正常な反応だということを理解しましょう。
さらにハードな努力をすればするほど悪循環に陥る可能性もあります。
停滞期にやるべきことは、
焦らない
少しでも減量したのならそれを継続する
やり方を変えるのではなく、改善点を探す
以上です!