「夜中に何度も目が覚めるんです」
「しかも昼間は、ふわっとめまいがしたり、頭がぼーっとしたりします」
こういう状態が続くと、
「自律神経がおかしいのかな?」
「脳の病気じゃないかな?」
と心配になりますよね。
ここで一度確認してほしいのが、夜に何回起きたかだけではなく、睡眠によって日中の機能が落ちていないかです。
夜中に何度も目が覚まり、その後なかなか眠れない状態が続けば、睡眠が分断されます。すると翌日に眠気だけでなく、集中しにくい、頭が働きにくい、身体がだるいといった症状につながることがあります。
ただし、めまいまで全部「睡眠不足」や「自律神経」で説明してはいけません。
めまいには耳、血圧、薬、貧血、神経系などさまざまな原因があります。
今回は、夜中に目が覚めることと日中のぼーっとした感じ・めまいが重なっている場合、何を確認すればいいのかを整理します。
夜中に何度も目が覚める原因
夜中に目が覚めることを「中途覚醒」といいます。
実は、睡眠中に一度も目覚めないことだけが正常というわけではありません。年齢とともに睡眠は浅くなり、途中で目覚めやすくなる傾向もあります。
問題になるのは、目覚めた後になかなか眠れない、それを何度も繰り返す、そして翌日の生活に支障が出ている場合です。
中途覚醒の背景として確認したいのは、例えば次のようなものです。
- 寝酒をしている
- 夕方以降のカフェイン摂取が多い
- 夜間に何度もトイレへ行く
- 更年期のほてりや寝汗がある
- 痛みやかゆみで目が覚める
- 強いいびきや睡眠中の無呼吸を指摘された
- 脚のむずむず感がある
- 不安や考え事で目覚めた後に眠れない
- 寝床にいる時間が必要以上に長い
つまり、「中途覚醒=自律神経の乱れ」と一つにまとめることはできません。
何時ごろ目が覚めるのか、何がきっかけなのか、起きた後どれくらいで再び眠れるのかまで確認することが大切です。
睡眠が分断されると日中にどんな症状が出る?
睡眠は単純に「何時間寝たか」だけではありません。
夜中に何度も目覚め、長時間起きていると、本人は7〜8時間布団にいたとしても十分に休めた感覚が得られないことがあります。
翌日には、眠気、疲労感、集中力低下、注意力低下、イライラなどが出ることがあります。
患者さんがよく使うのが、
「頭に霧がかかった感じ」
「頭が回らない」
「ぼーっとする」
という表現です。
最近は「ブレインフォグ」という言葉も使われますが、これは一つの病名ではありません。
睡眠不足だけでなく、さまざまな身体的・精神的状態で起こり得るため、症状だけで原因を決めないことが重要です。
めまいも睡眠不足が原因?
ここは特に注意してほしいところです。
睡眠不足や強い疲労が続いたときに、ふらつきや頭がぼーっとする感覚を訴える方はいます。
しかし、「夜眠れていないから、このめまいも全部睡眠不足」と決めつけることはできません。
めまいには、耳の平衡感覚に関係するもの、立ち上がったときの血圧調節に関係するもの、薬の影響、貧血などさまざまな原因があります。
例えば、
「寝返りをすると天井がぐるぐる回る」
「立ち上がった瞬間にクラッとする」
「一日中ふわふわする」
では、同じ「めまい」でも確認する内容が変わります。
まず、自分のめまいが「ぐるぐる」なのか「ふわふわ」なのか「立った瞬間のクラッ」なのかを整理してみてください。
放置するとどうなる?
中途覚醒が続き、日中の眠気や集中力低下が強くなると、仕事や家事への影響が出ることがあります。
特に注意したいのが、自動車の運転や機械を扱う仕事です。
強い眠気やめまいがある状態では、安全面から運転を控える必要があります。
また、「眠れないから」と毎晩お酒を飲むようになる方もいます。
アルコールを飲むと一時的に眠くなることはありますが、睡眠の後半が浅くなり、途中で目覚めやすくなることがあります。
寝酒で中途覚醒を解決しようとするのはおすすめできません。
すぐ医療機関へ相談したいめまい
めまいの中には、早急な医療機関受診が必要なものがあります。
次のような症状を伴う場合は、「自律神経かな」「寝不足かな」と様子を見続けないでください。
- 突然経験したことのない強いめまいが出た
- ろれつが回らない
- 片側の手足や顔に力が入りにくい
- 物が二重に見える
- 立ったり歩いたりすることが難しい
- 突然の激しい頭痛を伴う
- 意識がおかしい
- 胸痛や失神を伴う
- 急な難聴を伴う
このような症状がある場合は、脳や心臓、耳などの病気を確認する必要があります。
まず適切な医療機関で評価を受けることが優先です。
夜中に目が覚める方のセルフケア
セルフケア1 「何回起きたか」より起きていた時間を見る
夜中に2回起きたから悪い、1回なら大丈夫、と回数だけで判断する必要はありません。
例えば一度目覚めても、すぐ再び眠れて翌朝スッキリしているなら、大きな問題にならないこともあります。
反対に、1回しか目覚めなくても、その後2時間眠れなければ睡眠への影響は大きくなります。
「何時に目覚めたか」「どれくらい起きていたか」「翌日どれくらい眠いか」を数日記録してみてください。
セルフケア2 午後からのカフェインを確認する
「夜はコーヒーを飲んでいないから大丈夫」と思っている方でも、夕方にコーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンクなどを飲んでいる場合があります。
カフェインの影響の受け方には個人差があります。
中途覚醒が気になる方は、一度午後からのカフェインを減らして、睡眠がどう変わるか確認してみてください。
セルフケア3 寝酒を睡眠対策にしない
お酒を飲むと眠くなるため、「睡眠に良い」と感じる方がいます。
しかし、アルコールは睡眠の後半を乱し、中途覚醒を増やす可能性があります。
夜中に何度も目覚める方で晩酌が習慣になっている場合は、飲酒量や時間を一度見直してみてください。
「自律神経を整えればいい」だけでは足りません
夜中に目が覚め、めまいや頭がぼーっとすると、「自律神経が乱れています」と説明されることがあります。
確かに、睡眠と自律神経には関係があります。
しかし、自律神経という言葉だけで終わってしまうと、実際に何を変えればよいのか分かりません。
例えば今回のような症状なら、
中途覚醒の原因は何か。
めまいはどんな種類なのか。
日中の眠気や集中力低下はどれくらいあるのか。
この3つを分けて確認する方が具体的です。
強いいびきがあるなら睡眠時無呼吸の確認が必要かもしれません。
更年期のほてりで起きるなら、その評価が必要です。
立ち上がったときだけクラッとするなら、血圧など別の視点が必要になります。
症状を全部一つの言葉でまとめないことが大切です。
当院で大切にしている考え方
杉本接骨鍼灸院では、「夜中に起きる」「めまいがする」「頭がぼーっとする」という方を、すぐに自律神経の乱れと判断しません。
カウンセリングでは、何時に寝て何時に起きるのか、何時ごろ目覚めるのか、トイレで起きるのか、ほてりや寝汗があるのか、いびきを指摘されていないかなどを確認します。
めまいについても、ぐるぐる回るのか、ふわふわするのか、立ち上がった瞬間なのかを確認します。
身体では、首や肩、背中の緊張、呼吸、立ったときの状態なども見ていきます。
鍼灸を行う場合は、その日の身体の状態や脈も確認し、刺激する場所や刺激量を決めます。
施術後にも、脈や身体の緊張、めまい感などを確認し、身体がどう反応したかを見ます。
ただし、耳や脳、循環器などの検査が必要と判断した場合は、鍼灸より先に医療機関での評価をおすすめします。
「自律神経ですね」で終わらせず、睡眠なのか、耳なのか、循環なのか、それ以外の確認が必要なのかを分けて考える。
ここを大切にしています。
まとめ
夜中に何度も目が覚め、そのうえ日中にめまいや頭がぼーっとする状態が続いているなら、まず睡眠の状態を具体的に確認してみてください。
ポイントは、単に「何時間寝たか」だけではありません。
何時に目覚めるのか、どれくらい起きているのか、翌日の生活にどれくらい影響しているのかまで確認します。
そして、めまいについては、ぐるぐる回る、ふわふわする、立ったときにクラッとするのどれに近いかもチェックしてみてください。
これだけでも、相談するときに伝えるべき情報がかなり整理できます。
「夜中に何度も起きる原因が分からない」
「めまいまで睡眠と関係しているのか知りたい」
「病院で検査したけれど、身体の緊張も気になる」
という方は、公式LINEからお気軽にご相談ください。
睡眠の問題なのか、身体の緊張が強いのか、別の検査を優先した方がよいのか。カウンセリングをしながら一緒に整理していきましょう。
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