「肩を揉んでもらった直後は楽なんです。でも、次の日にはもうコリコリです」
肩こりで来院される方から、よく聞くお悩みです。
硬くなった肩を揉む。
そのときは気持ちいい。
少し軽くなった感じもする。
ところが、仕事を始めるとまた肩が重くなり、夕方には元通り。
「こんなに肩が硬いから、もっと強く揉んだ方がいいのかな?」と思っている方もいるかもしれません。
でも、ここで確認したいのは「なぜ肩の筋肉が何度も緊張するのか」です。
肩こりは、硬い場所を揉むだけでは十分に整理できないことがあります。
首や肩甲骨の動き、腕の位置、長時間のデスクワーク、目の使い方などによって、同じ筋肉へ何時間も負担がかかっている場合があるからです。
今回は、肩を揉んでもすぐに戻ってしまう方に、どこを確認してほしいのかを解説します。
肩を揉んでもすぐ戻る原因
肩こりで「コリコリする」と感じやすい場所には、僧帽筋などの筋肉があります。
デスクワークやスマートフォンを長時間使っていると、頭や腕を支えるために首から肩周辺の筋肉が働き続けます。
特に問題になりやすいのが、動かないまま同じ姿勢を長く続けることです。
例えば、パソコン作業中に肩が少し上がった状態で、肘を浮かせながらマウスを操作しているとします。
本人は動いていないつもりでも、肩周辺の筋肉は腕を支えるために働き続けています。
この状態で肩だけを揉んでも、翌日に同じ姿勢で何時間も仕事をすれば、再び同じ場所へ負担がかかります。
つまり、「揉み方が足りない」のではなく、肩を硬くしている条件が毎日繰り返されている可能性があります。
肩こりと一緒に出やすい症状
肩こりが強い方では、肩の重さだけでなく、次のようなお悩みが重なることがあります。
- 首まで硬く感じる
- 夕方になると肩が重くなる
- 肩甲骨の内側が痛い
- 頭痛が出る
- 目の奥が疲れる
- 腕がだるく感じる
- 上を向きにくい
- 首を左右へ回しにくい
- 長時間パソコンをすると悪化する
- 朝より仕事終わりの方がつらい
この中でも確認してほしいのが、「いつ肩が硬くなるのか」です。
朝から硬いのか。
仕事を始めて2〜3時間すると硬くなるのか。
スマートフォンを見た後なのか。
車を長時間運転した後なのか。
肩こりが強くなるタイミングを確認すると、負担をかけている動作を見つけやすくなります。
肩こりを放置するとどうなる?
肩こりそのものが、すぐに重大な病気につながるわけではありません。
ただ、首や肩がつらい状態を我慢し続けると、身体を動かす機会が減ったり、仕事への集中力が落ちたりすることがあります。
さらに、「肩が痛いから動かさない」という状態が続くと、首や肩甲骨を動かす機会が少なくなり、動かしたときに余計に硬さを感じることもあります。
一方で、すべての肩の痛みを「肩こり」と判断するのも注意が必要です。
腕や手に強いしびれがある、握力が低下してきた、胸痛や息苦しさを伴う、突然激しい頭痛が出た、転倒後から強く痛むなどの場合には、医療機関での確認が必要です。
肩こりを繰り返す方のセルフケア
セルフケア1 肩ではなく「肘の位置」を確認する
パソコンを使う方は、一度仕事中の肘を確認してみてください。
肘が身体から大きく離れたり、浮いた状態でマウスを操作したりしていませんか?
腕には重さがあります。
肘を支えられない状態では、その重さを肩周辺の筋肉で支える時間が増えます。
椅子や机の高さを調整し、肘を無理なく置ける位置へ近づけてみてください。
セルフケア2 30〜60分に一度は肩を動かす
「良い姿勢をずっと保とう」と頑張りすぎる必要はありません。
むしろ大切なのは、同じ姿勢を続けないことです。
30〜60分程度を目安に一度立ち上がり、肩をゆっくり回したり、腕を上げたり、数分歩いたりしてください。
1回に長時間ストレッチするより、仕事中に短い動きを何度も入れる方が実践しやすくなります。
セルフケア3 肩甲骨と首が動くか確認する
肩が硬い方は、肩そのものだけでなく首や肩甲骨の動きも確認してください。
首を左右へゆっくり向いて、左右差が大きくないか。
両腕を頭の上まで上げられるか。
腕を上げたときに肩が耳の方へ大きく持ち上がらないか。
肩甲骨や首が十分に動かない状態では、肩周辺の一部の筋肉へ負担が集中することがあります。
痛みを我慢して無理に動かす必要はありませんが、左右差や動かしにくさを確認してみてください。
強く揉めば肩こりは取れる?
「硬いから、もっと強く揉んでほしい」と感じる方もいます。
しかし、刺激の強さと肩こりへの効果が比例するわけではありません。
強い刺激を繰り返すと、施術後に痛みやだるさが残る場合もあります。
重要なのは、「どれだけ強く揉んだか」ではなく、施術後に首が動かしやすくなったか、肩を上げやすくなったか、仕事中に肩へ負担をかけている原因を変えられたかです。
気持ちよさだけを基準にせず、実際の身体の動きまで確認することが大切です。
当院で大切にしている考え方
杉本接骨鍼灸院では、肩こりの方が来院されたとき、最初から肩を揉んで終わることはありません。
まず、首を左右へ動かす、上を向く、腕を上げるなどの動きを確認します。
肩甲骨の動きや左右差、背中の緊張、腕の使い方なども見ていきます。
例えば、肩がコリコリする方でも、確認すると肩甲骨が動きにくく、腕を上げるたびに肩をすくめていることがあります。
また、首の動きが小さくなり、その分を肩や背中で補っている場合もあります。
鍼を行う場合も、「肩こりだから肩井へ鍼」というように一つのツボだけで決めるのではなく、どの筋肉が緊張しているのか、どの動作で症状が変わるのかを確認して刺激する場所を決めます。
整体では、首や肩甲骨、背中などの動きを確認し、その方に必要な部分を調整します。
そして施術後に、もう一度首を回す、腕を上げるなど同じ動作をしてもらいます。
肩が硬いことだけを見るのではなく、「なぜそこが何度も硬くなるのか」を確認する。
ここを大切にしています。
まとめ
肩を揉んでもすぐコリコリに戻ってしまう方は、「もっと強く揉む」ことだけを考えないでください。
確認してほしいのは、肩へ負担をかけ続けている条件です。
特にデスクワークの方は、肘が浮いていないか、同じ姿勢を何時間も続けていないか、首や肩甲骨が動いているかをチェックしてみてください。
肩を揉んだ直後は楽なのに、仕事をするとすぐ戻るのであれば、仕事中の身体の使い方にヒントがあるかもしれません。
「肩を揉んでもすぐ戻る」
「どこを直せばいいのか分からない」
という方は、公式LINEからお気軽にご相談ください。
肩そのものなのか、首なのか、肩甲骨なのか、仕事中の腕の使い方なのか。身体を動かしながら一緒に整理していきましょう。
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