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40代・ダイエット 脂質

【脂肪とダイエット】 ケトン体質になるたった1つの脂肪摂取の方法

 

「ケトン体って最近よく聞くけど、糖質制限ダイエットに効果あるの?体にいいの?」

「W杯日本代表の長友がケトン体体質で活躍できたってどういうこと?」

この記事はケトン体が一体なんのことだかわからない、でも簡単に理解したい!というあなたのために書きました。

【脂肪とダイエット】 ケトン体とは?

ケトン体とは「アセト酢酸」、「βヒドロキシ酪酸」、「アセトン」の3つを指します。アセトンはエネルギーにはなりませんが、糖質制限をしてケトジェニックな生活を送っていると口臭が甘い香りになるのはこのケトン体によるものです(ケトン臭)。
βヒドロキシ酪酸については血管の炎症や動脈硬化を抑える作用がありますし、アセト酢酸には筋肉を再生する作用があることは知られています。

糖尿病でインスリンが分泌されなくなったり、効果がなくなったりした場合にも、糖質をエネルギー源として使うことができないので、ケトン体を主にエネルギーに変えています。

一昔前はブドウ糖が脳の唯一のエネルギーとして考えられていました。 だからこそ未だに頭を働かせるためには糖質しっかり摂取しないといけないとか、朝ごはんをしっかり食べないと仕事や勉強に集中できないということが言われています。

しかしこれは間違いで40年も以上前から飢餓状態の際には脳が使うエネルギーの2/3はケトン体になるということが分かっています。

糖質ではなく脂肪をエネルギーに簡単に変えることができればいいのですが、脂肪酸は脳の安全を守るための「血液脳関門」というトンネルを通ることができないので「ケトン体」に変わる必要があります。(ただし EPA や DHA は血液脳関門を通ることができます。 そして低血糖時には乳酸が脳のエネルギーになることも最近の研究で確認されています。)

【脂肪とダイエット】糖質制限ダイエットでケトン体体質に

ケトン体体質になるためには糖質制限をして、一日の摂取カロリーのうち糖質は10%〜20%以下にしないといけません。一般女性の場合、1500kcal必要として、糖質は75gまでとなります。お茶碗1膳分の白米の糖質量が55gです。野菜や他の食品からでも糖質は摂取できてしまうので、ケトン体体質にするためにはよほど気をつけて糖質を見抜いていかないといけません。

ゆるい糖質制限ではケトン体がメインのエネルギー源になっていませんので、不足分のエネルギーを補うために、「糖新生」が起こりやすい状態と言えます。

【脂肪とダイエット】ケトン体体質になるために注意すること

「糖新生」とは、血糖値が下がった時に新たに糖を生成することで血糖値を維持するシステムで、主に肝臓で行われています。血糖値が下がってくると肝臓に貯蔵されたグリコーゲン(ブドウ糖の集合したもの)を使いますが、貯蔵されているのはわずか100g程度で半日も持たずに使い切ってしまいます。
しかも糖新生では無駄にエネルギーが消費されてしまいますので、疲れやすい、ふらつくなどの症状を訴える方が少なからずいらっしゃいます。

ではその「糖新生」によってグルコース(ブドウ糖)を新たに作る際の原料は何なのでしょうか?

それは主に2つあります。

糖新生の原料

筋肉のたんぱく質から分解されたアミノ酸

脂肪細胞の脂肪から分解されたグリセロール

(正確には3つで、もう一つは解糖系で生じた乳酸)

肝臓ではアラニンや腎臓ではグルタミンが「糖新生」の原料になります。アラニン、グルタミンは非必須アミノ酸で、筋肉が分解されて「糖新生」に使われます。ゆるい糖質制限では筋肉が分解されやすくなっています。

炭水化物だけを抑えるような、食事制限をすると、日本人の食事では脂質の摂取量が不足してしまいます。糖質も脂質も少ないと脂肪がうまくケトン体に変わらずにエネルギーが不足してしまい、糖新生が進んで体調を崩してしまうことがあります。

【脂肪とダイエット】アセチルCoAを作り出す経路

脂肪酸から炭素が2個ずつ離れることをβ酸化と言います。ステアリン酸18個の炭素(9個のアセチルCoA)
アセチルCoAが大量に発生しても、オキサロ酢酸(糖質制限時は糖新生のために不足)が不足するので、TCAサイクルが回りません。

余ったアセチルCoAはそのままでは血中には流すことができないため、肝臓でケトン体に変わって、脳を含めた全身へ巡って、再びアセチルCoAに変換されエネルギー源になります。なお肝臓はケトン体をエネルギーとして使うことができません。ケトン体をアセチルCoAに変換する酵素は筋肉に豊富に存在しています、つまり筋肉が多い人はケトン体をエネルギーにしやすいと言えます。

【脂肪とダイエット】 ケトン体質になる方法:まとめ

糖質をおさえるだけではケトン体体質になることはできません。日本食では摂取しにくい脂質を適量取る必要があります。脂質の適量は一日の摂取カロリーの30%以上です。

きっちり糖質を抑えて、脂質の種類を選んで食事を組み立てることでしかケトン体体質にはなりません。
糖質を制限するという意識でなく、糖質、タンパク質、脂質の適量を知ることでダイエットも健康もたやすく手に入ると思います。

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  • この記事を書いた人

杉本敏男

大阪八尾市でダイエットと腰痛を栄養で解消する整体院を経営しています。身体だけでなく精神的な痛みや疲れも栄養を変えれば大抵は改善してしまいます。もしあなたがどこへ行ってもよくならない、痛みを抱えておられるのであれば当院へ一度、お越しください。